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令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (480 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf
出典情報 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》
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い医療・介護サービスの提供が可能となるよう、実効性の高いものとする必要
がある。
国はオンライン診療について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に鑑みた
時限的・特例的措置の実施状況を踏まえ、安全性、有効性等を担保するため、令
和4年1月に「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を改訂し、令和4年
度診療報酬改定において初診の診療報酬点数を新設し恒久化を図った。
オンライン診療を希望する患者と実施医療機関が安心して活用できるよう、安
全性・信頼性に関し、引き続き指針の遵守状況等について十分な評価、検証を行
い、適切なオンライン診療の普及を推進する必要がある。
また、オンライン診療は対面診療に比べて追加の事務負担等により診察効率が
落ちるため、診療報酬が実態に見合っていないこと等が、オンライン診療の普及
を阻害する要因の一つとなっている。
昨今、複数の病院で電子カルテ等のシステムが、ランサムウェアに感染し、診
療が大幅に制限される事態が発生している。医療機関は、サイバーセキュリティ
対策への重要性を理解しつつも、経営状況や予算の制約から実施できていない実
態があるため、サイバーセキュリティ対策についても、デジタル技術の利活用を
推進してきた国の責任において対策を講じていく必要がある。
令和5年1月から運用が開始された電子処方箋について、国はこれまでも医療
情報化支援基金による補助金により、医療機関等における電子処方箋の導入を支
援しているが、現状の補助内容では医療機関等のインセンティブとなり得ず、普
及が進まないことが懸念されている。
<具体的要求内容>
(1)質の高い医療の効率的な提供に向け、電子カルテシステムの導入を支援す
るとともに、医療機関のデジタル環境の整備が図れるよう、地域医療介護総
合確保基金等について十分な財源を確保すること。
(2)保健医療情報を全国の医療機関等で確認できる仕組みの構築に当たっては、
既存の地域医療連携ネットワークによる情報共有の取組と整合性を図るとと
もに、医療機関等が利用しやすく実効性の高いものとすること。
(3)オンライン診療の普及に当たっては、改定された指針の遵守状況を踏まえ、
引き続き、安全性・信頼性について十分な評価検証を行い、オンライン診療
を希望する患者及び医療機関が安心して利用できる環境整備を図ること。ま
た、オンライン診療の普及に向け、現行の診療報酬の評価・検証を行うとと
もに改善を図ること。
(4)医療機関におけるサイバーセキュリティ対策について、デジタル技術の利
活用を推進してきた国の責任において対策を講じること。
(5)電子処方箋の普及に向け、医療情報化支援基金による補助の内容を充実し、
医療機関等の負担をできる限り少なくすること。

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