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令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (438 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf
出典情報 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》
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の国保財政運営は厳しい状況にある。将来にわたり安定的で持続可能な医療保険
制度を構築するためには、制度設計者である国の責任において、新型コロナウイ
ルス感染症等が医療費の動向に与えた影響について検証・分析を行い、医療費等
の将来推計を適切に行った上で、医療保険制度全般の具体的な将来像とそこに向
けた道筋を示すべきである。
特に、国民皆保険を支える国民健康保険制度の安定化は極めて重要な課題であ
る。先般の制度改革後においても、各都道府県における追加公費の影響を明らか
にするなど、引き続き制度の運営状況を検証し、財源の確保を含めた必要な措置
を講じることにより、医療費の増すうに耐え得る財政基盤の確立を図っていく必
要がある。その際には、各都道府県において安定的に制度運営を行えるよう、地
域の特性に十分配慮する必要がある。
これらの事項の検討に当たっては、地方自治体や保険者などの関係団体等の納
得と理解を得ていく必要がある。
国は、
「経済財政運営と改革の基本方針2015」に基づき、保険者の医療費の
適正化等に向けた取組を支援することを目的として、平成30年度から取組への
インセンティブ措置として保険者努力支援制度(取組評価分)を本格導入した。
令和2年度交付分からは、地方自治体における予防・健康づくりを抜本的に後押
しするため、事業費として交付する部分(事業費分)及び事業費に連動して配分
されるインセンティブ措置(事業費連動分)を新たに設けるとともに、取組評価
分については加減算双方向でのインセンティブ措置を導入するなど、制度の抜本
的な強化を行った。
令和5年度交付分から、都道府県ごとの事業費分の交付額により事業費連動分
の交付上限額を設定する仕組みが導入されることにより、地方自治体が費用対効
果の高い事業を実施するインセンティブの低下につながるおそれがある。また、
国は、今後も各指標の達成状況等を踏まえ、必要に応じて制度を見直すこととし
ているが、保険者は制度の評価指標や配点基準等を踏まえ事業に取り組んでおり、
事前の周知もなく評価指標や配点基準等が変更された場合、保険者の取組が阻害
されるおそれがある。法定外一般会計繰入の解消や特定健診等の実施率等(令和
4年度までの実績評価分)については、新型コロナウイルス感染症により、また、
後発医薬品の使用促進については供給不足を起因として影響が生じているため、
評価指標については都道府県や区市町村の実施状況に配慮する必要がある。
子供に係る均等割保険料軽減措置については、令和4年度から未就学児に係る
均等割保険料を減額し、その減額相当額を公費で支援する制度が創設された。し
かしながら、対象が未就学児にとどまっており、必要財源についても、地方交付
税措置を講ずるとされているものの、都道府県や区市町村に負担を求めるものと
なっており、国が全額責任をもって措置すべきである。令和3年6月の参議院厚
生労働委員会における附帯決議を踏まえ、少子化対策の観点から18歳未満まで
の対象拡大や減額幅の更なる拡充を引き続き検討する必要がある。
<具体的要求内容>
(1)医療保険制度が将来にわたり安定的で持続可能なものとなるよう、医療費
等の将来推計を適切に行った上で、医療保険制度全般の具体的な将来像とそ

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