令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (668 ページ)
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公開元URL | https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf |
出典情報 | 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》 |
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重要インフラ等に対するサイバー攻撃対策の強化
【最重点】
(提案要求先
(都所管局
警察庁)
警視庁)
(1)サイバーテロ対策協議会を開催し、必要な情報を共有すること。
(2)サイバー攻撃の発生を想定した官民共同訓練の実施による緊
急対処能力の向上を図ること。
(3)情報セキュリティ事業者等の知見を活用すること。
(4)サイバー攻撃対策に従事する捜査員の能力向上や情報収集を
行うこと。
(5)サイバー攻撃対策に関する装備資機材の充実強化を図ること。
<現状・課題>
近年、国内外において政府機関等に対するサイバー攻撃が発生しているところ、
我が国の政治・経済・社会の機能が集中する首都東京でサイバーテロ等が発生し
た場合は、都民、国民の生活や社会経済活動だけでなく、国の治安、安全保障に
も重大な支障を及ぼすおそれがある。
令和4年中は、我が国の暗号資産関連事業者、学術関係者等を標的としたサイ
バー攻撃が明らかになったほか、政府機関や国内企業等の運営するウェブサイト
が一時閲覧不能になる事案が発生し、親ロシアのハッカーが犯行をほのめかす声
明を発表するなど、極めて深刻な情勢が続いている。
北朝鮮当局の下部組織とされるラザルスと呼称されるサイバー攻撃グループ
が用いる手口と同様のサイバー攻撃が、我が国の暗号資産交換業者に対してもな
されており、数年来、我が国の関係事業者もこのサイバー攻撃グループによるサ
イバー攻撃の標的となっていることが強く推察される状況となった。また、近年、
国内の学術関係者、シンクタンク研究員等に対して、一定の共通する手口で不正
プログラムを実行させ、情報窃取を試みるサイバー攻撃が多数確認された。
さらに、ウクライナ情勢をはじめ、国際情勢が緊迫する中で、海外の政府機関
や重要インフラ分野の関連企業・施設等に対するサイバー攻撃も後を絶たず、こ
れらの攻撃には国家を背景とするサイバー攻撃グループの関与が疑われるものが
みられるところ、国内においては、
「e-Gov」等の政府機関等が運営する複数
のウェブサイトが一時的に閲覧できなくなる事案が発生し、時期を同じくして、
「Killnet」等の親ロシア派のハッカー集団が犯行をほのめかす声明を発
表していることが確認された。
そのほか、軍事的及び政治的目的の達成に向けて影響力を行使するため、他国
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