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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (1183 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite を対象とする。
三頭酵素欠損症の診断基準
A.臨床症状
各病型で高頻度に認められる急性期の所見は以下の症状があげられる。
1.意識障害、痙攣けいれん
新生児期発症型、乳幼児期発症型でみられる。急激な発症形態から急性脳症、ライ肝機能障害を伴う
場合は Reye 様症候群と診断される場合も多い。
2.骨格筋症状
主に遅発型でみられる。横紋筋融解症やミオパチー筋力低下、筋痛、易疲労性、運動不耐性を呈する。
感染や饑餓飢餓、運動、飲酒などを契機に発症することが多く、症状が反復することも特徴である。また一
部の症例では妊娠中に易疲労性などがみられる。
3.心筋症状
新生児期発症型、乳幼児期発症型、遅発型にもみられる。新生児期発症型では、重度の肥大型心筋症
とそれに伴うや心不全、致死的な不整脈などがみられる。
4.呼吸器症状
新生児期発症型を中心として多呼吸、無呼吸、努力呼吸などの多彩な表現型を呈する。
5.消化器症状
特に乳幼児期発症型において、嘔吐を主訴に発症することがある。
6.肝腫大
新生児期発症型、乳幼児期発症型で多くみられる。病勢の増悪急性発作時には著しい腫大を認めること
もあるが、間歇期非発作時には明らかでないことも多い。
B.参考となる検査所見
1.非~低ケトン性低血糖
低血糖の際に血中や尿中ケトン体が低値となる。ただし、完全に陰性化するの低ケトンとはケトン体値が
低値という意味ではなく、低血糖、全身状態の程度から予想される範囲を下回ると考えるべきである。強い
低血糖の際に尿ケトン体定性で±~1+程度、血中ケトン体が 1,000µmol/L 程度であれば、低ケトン性低血
糖と考える。血中ケトン体分画と同時に血中遊離脂肪酸を測定し、遊離脂肪酸/総ケトン体モル比>2.5、
遊離脂肪酸/3 ヒロドキシ酪酸モル比>3.0 であれば脂肪酸β 酸化異常が疑われる。
2.肝逸脱酵素上昇
急性発作時に種々の程度で肝逸脱酵素の上昇を認めるが、。非発作時には正常な場合もある。脂肪肝
を合併していることが多く、画像診断も参考になる。
3.高クレアチンキナーゼ(CK)血症
非発作時に軽度高値でも、急性期急性発作時には著明高値(>10,000 IU/L)になることが多い。
4.高アンモニア血症
急性発作時に高値となることがあるが、輸液のみで改善することが多い。