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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (311 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
【基本病態】
左室拡張障害を主体とする①硬い左室、②左室拡大や肥大の欠如、③正常または正常に近い左室収縮
能 ④原因不明の4項目を特徴とする。 左室収縮機能、 壁厚が正常にもかかわらずうっ血性心不全がある
患者では本症を疑う。小児例と成人例では予後が異なることを留意しなければならない。

【拘束型心筋症の診断基準】
拘束型心筋症の診断は、統合的に判断する必要があるが、①心拡大の欠如、②心肥大の欠如、③正
常に近い心機能、④硬い左室、所見が必須であり、⑤ほかの類似疾患との鑑別診断がされていることが
必要である。

各々の条件を記載する。
①心拡大の欠如:心エコー、MRIなどによる左室内腔拡大の欠如
②心肥大の欠如:心エコー、MRIなどによる心室肥大の欠如
③正常に近い心機能:心エコー、左室造影、MRIなどによる正常に近い左室駆出分画
④硬い左室:心エコー・右心カテーテル検査による左室拡張障害所見
⑤鑑別診断:肥大型心筋症・高血圧性心疾患・収縮性心膜炎などの除外診断
. 鑑別診断するべき疾病は下記である。
・収縮性心膜炎

・虚血性心疾患の一部

・肥大型心筋症

・拡張型心筋症

・高血圧性心疾患

・二次性心筋症
心アミロイドーシス

心サルコイドーシス

心ヘモクロマトーシス

グリコーゲン蓄積症

放射線心筋障害

家族性神経筋疾患など

・心内膜心筋線維症など

さらに、認定には心不全症状があることが必要であるものとする。

【診断のための参考事項】
(1)自覚症状
呼吸困難、浮腫、動悸、易疲労感(全身倦怠感)、胸痛(胸部圧迫感)など。
(2)他覚所見
頚静脈怒張、浮腫、肝腫大、腹水など。
(3)聴診
Ⅳ音