参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (151 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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(2)縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(MIM# 600737, Distal myopathy with rimmed vacuoles:DMRV, GNE
myopathy*)診断基準
●診断に有用な特徴
A.臨床的特徴(a かつ b を満たす)
a.常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)又は孤発性
b.進行性の筋力低下及び筋萎縮:前脛骨筋や大腿屈筋群、大内転筋が侵されるが、大腿四頭筋は
多くは保たれる。
(以下は参考所見)
・発症年齢は 15 歳から 40 歳までが多い。
・5~20 年の経過で歩行不能となることが多い。
・血清 CK 値は正常から軽度高値(1,500IU/L 以下)
・針筋電図で筋原性変化(ただし、fibrillation potential や高振幅 MUP が認められることがある。)
B.筋生検所見(a は必須を満たす)
a.縁取り空胞を伴う筋線維
(以下は参考所見)
・通常強い炎症反応を伴わない。
・筋線維内のβ-アミロイド沈着
・筋線維内のユビキチン陽性封入体
・筋線維内の p62 陽性凝集体
・筋線維内のリン酸化タウ
・ ( 電 子 顕 微 鏡 に て ) 核 又 は 細 胞 質 内 の 15 ~20nm の フ ィラメン ト 状 封 入体 ( tubulofilamentous
inclusions)の存在
C.遺伝学的検査
GNE 遺伝子のホモ接合型又は複合へテロ接合型変異
●除外すべき疾患
臨床的鑑別
・遠位筋を侵し得る他の筋疾患(他の遠位型ミオパチーを含む。)
・神経原性疾患
病理学的鑑別
・縁取り空胞を来す他のミオパチー
●診断のカテゴリー
Definite:A又はBの少なくとも一方を満たし、かつ C を満たすもの。
Probable:A+Bを満たすもの。