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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (270 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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者で有効であるが、約 30%の患者で消化器症状や発汗などの副作用が出現する。塩酸ピロカルピン(サラ
ジェン)その他、麦門冬湯、ブロムヘキシン塩酸塩なども選択肢となる。最近用いられる。また、免疫抑制薬
のミゾリビン(ブレディニン)の有効性が報告されている。これまでの対症療法と異なり、疾患の進行腺外病
変を遅らせる可能性もある。強度の眼乾燥症状に対して伴う場合は、涙点プラグが有効であるその治療を
行う。関節痛や関節炎には非ステロイド系消炎鎮痛剤抗炎症薬が功を奏する。甲状腺機能低下の場合に
は、甲状腺ホルモンの補充療法が行われる。尿細管性アシドーシスでは、重曹の投与によるアシドーシス
の是正とカリウムの補給が行われる。原発性胆汁性胆管炎に対しては、ウルソデオキシコール酸の投与が
第1選択である。悪性リンパ腫を合併した場合には、速やかに化学療法の適応となる。他膠原病を合併し
た場合には、その治療を優先する。
5.予後
一般に慢性の経過を取るが、予後は良好である。乾燥症のために患者の QOL は必ずしも良好とはい
えなかったが、新薬(塩酸セビメリン、塩酸ピロカルピンなど唾液分泌促進薬や新規点眼薬(ジクアホソルナ
トリウム、レバミピド)の登場で QOL が改善してきている。生命予後を左右するのは、活動性の高い腺外症
状や悪性リンパ腫の併発、合併した他の膠原病による。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(令和元年度医療受給者証保持者数)
約 66,30016,022 人(研究班による)
2.発病の機構
不明(自己免疫性の機序が示唆される。)
3.効果的な治療方法
未確立(根治的治療なし。)
4.長期の療養
必要(一般に慢性の経過である。)
5.診断基準
あり(研究班の診断基準等あり。)
6.重症度分類
厚労省研究班において国際基準を基盤として作成。
重症(5点以上)を対象とする。
○ 情報提供元
「自己免疫疾患に関する調査研究班」
研究代表者 筑波東京医科歯科大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー)
座 教授 住田孝之森 雅亮

生涯免疫難病学講