参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (951 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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重要である。食事間隔を脂肪の異化が起こらない程度にとどめることが重要となる。また、飢餓時の早期ブ
ドウ糖投与は重篤な発作を防ぐためにも重要である。過度の運動は避けるべきである。年長例ではミオパ
チーや筋痛が中心となることが多いが、軽度~中等度の運動によっても症状の増悪がみられることがある。
その他にも、食事療法として、低タンパク・低脂肪、高炭水化物食が行われることもある。
薬物療法として、リボフラビン(フラビタン®)大量療法が行われることがある。乳幼児以降に発症するな
かの一部の症例ではリボフラビンの大量療法(100~300mg/日)が有効である場合があり、使用される場合
がある。レボカルニチン(エルカルチン®)投与も行われることがある。しかし、本症に対するカルニチン補充
の是非については結論が得られていない。
5.予後
新生児発症型については致死的である。乳幼児発症例についても重篤な低血糖発作として発症する
場合は初回発作で死亡する場合も少なくない。筋症状を主症状として発症する場合も、生命を脅かし、治療
によっても筋症状の著明な改善を見ない場合も少なくない。本症では乳幼児・学童発症型、成人発症型に
ついての予後は患者数が少なく、不明な点が多い。
○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数(令和元年度医療受給者証保持者数)
100 人未満
2. 発病の機構
不明
3. 効果的な治療方法
未確立
4. 長期の療養
必要(治癒が困難であり、筋症状などは進行することが報告されている。)
5. 診断基準
あり(学会認定の診断基準あり。)
6. 重症度分類
先天性代謝異常症の重症度評価を用いて、中等症以上を対象とする。
○ 情報提供元
島根大学医学部小児科
助教 小林弘典