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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (169 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite を対象とする。
A.症状等
1.全身症状:発熱、全身倦怠感、易疲労感、リンパ節腫脹(頸部)、若年者の高血圧 (140/90mmHg 以上)
2.疼痛:頸動脈痛(carotidynia)、胸痛、背部痛、腰痛、肩痛、上肢痛、下肢痛
3.眼症状:一過性又は持続性の視力障害、眼前明暗感暗黒感、失明、眼底変化(低血圧眼底、高血圧眼
底)
4.頭頸部症状:頭痛、歯痛、顎跛行※a、めまい、難聴、耳鳴、失神発作、頸部血管雑音、片麻痺
5.上肢症状:しびれ感、冷感、拳上困難、上肢跛行※b、上肢の脈拍及び血圧異常(橈骨動脈の脈拍減弱、消
失、10mmHg 以上の血圧左右差)、脈圧の亢進(大動脈弁閉鎖不全症と関連する)
6.下肢症状:しびれ感、冷感、脱力、下肢跛行、下肢の脈拍及び血圧異常(下肢動脈の拍動亢進あるいは
減弱、血圧低下、上下肢血圧差※c)
7.胸部症状:息切れ、動悸、呼吸困難、血痰、胸部圧迫感、狭心症状、不整脈、心雑音、背部血管雑音
8.腹部症状:腹部血管雑音、潰瘍性大腸炎の合併
9.皮膚症状:結節性紅斑
※a 咀嚼により痛みが生じるため間欠的に咀嚼すること
※b 上肢労作により痛みや脱力感が生じるため間欠的に労作すること
※c「下肢が上肢より 10~30mmHg 高い」から外れる場合

B.画像検査所見
画像検査所見:大動脈とその第一次分枝※a の両方あるいはどちらかに検出される、多発性※b またはびま
ん性の肥厚性病変※c、狭窄性病変(閉塞を含む)※d あるいは拡張性病変(瘤を含む)※d の所見
※a 大動脈とその一次分枝とは、大動脈(上行、弓行、胸部下行、腹部下行)、大動脈の一次分枝(冠動脈
を含む)、肺動脈、心とする。
※b 多発性とは、上記の2つ以上の動脈または部位、大動脈の2区域以上のいずれかである。
※c 肥厚性病変は、超音波(総頸動脈のマカロニサイン)、造影 CT、造影 MRI(動脈壁全周性の造影効
果)、PET-CT(動脈壁全周性の FDG 取り組み)で描出される。
※d 狭窄性病変、拡張性病変は、胸部 X 線(下行大動脈の波状化)、CT angiography、 MR angiography、
心臓超音波検査(大動脈弁閉鎖不全)、血管造影で描出される。上行大動脈は拡張し、大動脈弁閉鎖不全
を伴いやすい。慢性期には、CT にて動脈壁の全周性石炭化、CT angiography、 MR angiography にて側副
血行路の発達が描出される。
画像診断上の注意点:造影 CT は造影後期相で撮影。CT angiography は造影早期相で撮影、三次元画像
処理を実施。血管造影は通常、血管内治療、冠動脈・左室造影などを同時目的とする際に行う。

C.鑑別診断