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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (871 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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表2 ネフローゼ症候群の治療効果判定基準
治療効果の判定は治療開始後 1 カ月,6 カ月の尿蛋白量定量で行う.
・完全寛解:尿蛋白<0.3 g/日
・不完全寛解Ⅰ型:0.3 g/日≦尿蛋白<1.0 g/日
・不完全寛解Ⅱ型:1.0 g/日≦尿蛋白<3.5 g/日
・無効:尿蛋白≧3.5 g/日
注: 1)ネフローゼ症候群の診断・治療効果判定は 24 時間蓄尿により判断すべきであるが,蓄尿ができない
場合には,随時尿の尿蛋白/尿クレアチニン比(g/gCr)を使用してもよい.
2)6 カ月の時点で完全寛解,不完全寛解Ⅰ型の判定には,原則として臨床症状および血清蛋白の改善
を含める.
3)再発は完全寛解から,尿蛋白 1 g/日(1 g/gCr)以上,または(2+)以上の尿蛋白が 2~3 回持続する
場合とする.
4)欧米においては,部分寛解(partial remission)として尿蛋白の 50%以上の減少と定義することもある
が,日本の判定基準には含めない
表3 ネフローゼ症候群の治療反応による分類
・ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群:十分量のステロイドのみで治療して 1 カ月後の判定で完全寛解また
は不完全寛解Ⅰ型に至らない場合とする.
・難治性ネフローゼ症候群:ステロイドと免疫抑制薬を含む種々の治療を 6 カ月行っても,完全寛解または
不完全寛解Ⅰ型に至らないものとする.
・ステロイド依存性ネフローゼ症候群:ステロイドを減量または中止後再発を 2 回以上繰り返すため,ステロ
イドを中止できない場合とする.
・頻回再発型ネフローゼ症候群:6 カ月間に 2 回以上再発する場合とする.
・長期治療依存型ネフローゼ症候群:2 年間以上継続してステロイド,免疫抑制薬等で治療されている場合と
する.

※診断基準及び重症度分類の適応における留意事項
1.病名診断に用いる臨床症状、検査所見等に関して、診断基準上に特段の規定がない場合には、いず
れの時期のものを用いても差し支えない(ただし、当該疾病の経過を示す臨床症状等であって、確
認可能なものに限る。


2.治療開始後における重症度分類については、適切な医学的管理の下で治療が行われている状態であ
って、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断することとする。
3.なお、症状の程度が上記の重症度分類等で一定以上に該当しない者であるが、高額な医療を継続す
ることが必要なものについては、医療費助成の対象とする。