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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (828 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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図3:動脈スイッチ手術(Jatene 手術)

図4:心房内血流転換及び心外導管を用いて解剖学的左室と

肺動脈を結ぶ用いた Rastelli 手術が行われる。解剖学的右室機能の長期予後を考慮して、心房位転
換術と Rastelli 手術や大血管スイッチ術を組み合わせて、左室を動脈側心室とする解剖学的修復術が
試みられている。難治性心不全の状態では、外科的修復が不可能で、内科的対症療法に限られ、心
臓移植以外に救命の方法がない。
5.予後
完全大血管転位症では、治療介入なし元来重篤なチアノーゼ性先天性心疾患であり、自然歴では1か月で
50%が、6か月で 85%が死亡するの予後は不良の疾患である。近年が、I 型、II 型での大血管大動脈スイッチ手
術の遠隔期の予後は比較的良好になってきているが、心房位転換術後は良好となった(生存率は 90%以上)。
症例によっては術後に肺動脈狭窄、大動脈弁閉鎖不全、冠動脈狭窄が続発することがある。術後の肺動脈狭
窄にはカテーテル治療が実施される。有意な大動脈弁逆流は約3%に起こるが、進行すれば人工弁置換手術
が必要となる。
Rastelli 手術後では、遠隔期に右室が-肺動脈間の導管の狭窄及び弁閉鎖不全、右心機能低下、不整脈など
が問題となる。カテーテル治療や再手術による導管置換が必要となることが多い。
心房内血流転換術が実施された成人例では、体心室が解剖学的右室であるため、成人期になって、右心機
能の破綻、難治性不整脈やことから、術後遠隔期に三尖弁閉鎖不全による、体心室である右室機能不全、心房
及び心室不整脈などが続発する。最終的には難治性心不全を来すきたす。
修正大血管転換症では、合併奇形の重症度や右室機能不全などによる死亡があり、10 年生存が 64%と
の報告もある。また、房室プロックは加齢とともに増え、かつ重症化する。

○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(令和元年度医療受給者証保持者数)
約 900 人(修正大血管転位症及び完全大血管転位症の合計。)
176 人
2.発病の機構
不明(解剖学的右室を体心室としているため、長期の圧負荷のため心機能が破綻する。)
不明