参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (826 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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209 完全大血管転位症
○ 概要
1.概要
大血管転位症には、完全大血管転位症と修正大血管転位症が含まれる。完全大血管転位症とは、右房と右
室、左房と左室がは正常につながり連続するが、右室から大動脈が、左室から肺動脈が起始しているする先天
性心疾患である(心室-大血管不一致)。心室中隔欠損のない I 型、心室中隔欠損を合併する II 型、心室中隔欠
損+肺動脈狭窄合併の III 型(および心室中隔欠損のない肺動脈弁ないし弁下狭窄合併の IV 型)に分類するを
合併する III 型に分類する(図1)。体血流は酸素飽和度が低く、心室中隔欠損がない I 型では特にチアノーゼが
目立つ。生直後には、卵円孔を介した心房間交通や動脈管開存が生存に必要である。冠状動脈の走行にも多
くの型があり、手術時には重要な所見となる。本邦の先天性心疾患の約 2%を占める。分類別の割合は I 型:約
50%、II 型:約 30%、III 型:約 20%である。男女比は2:1である。正常大血管の前後関係が入れ替わったパター
ン(d-TGA)が最も多い。
図1:完全大血管転位
I型
修正大血管転位
II 型
III 型
大 肺
動 動
脈 脈
左房
肺 大
動 動
脈 脈
右房
右室
左室
左室
右室
心室中隔欠損
修正大血管転位症とは、左右の心室が入れ替わり、右房→解剖学的左室(右側)→肺動脈へ繋がり、左房→解