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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (212 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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4.治療法
初回および再燃例の寛解導入療法として、軽・中等度症例は、プレドニゾロンで治療する。原則プレドニ
ゾロン単独で治療する。プレドニゾロン単独での治療が効果不十分な場合、免疫抑制薬(静注シクロホスフ
ァミドパルス療法など)の併用を行う。これらの既存治療に抵抗性の場合、メポリズマブ(抗 IL-5 抗体)の併
用を推奨する。重症例では、ステロイドパルス療法あるいは、免疫抑制薬(静注シクロホスファミドパルス療
法など)を併用する。
寛解維持療法においては、免疫抑制薬を併用する場合はメトトレキサート(2021 年現在保険適用外)や
アザチプリンなどの併用を検討する。メポリズマブで寛解導入した場合、メポリズマブ継続で寛解維持しても
ある。副腎皮質ステロイドに良い。
治療抵抗性の末梢神経障害に対してガンマグロブリン大量静注療法が用いられる。
注1:治療内容を検討する際には、最新の診療ガイドライン等を参考にすること。
5.予後
上記の治療により、約 90%の症例は6か月以内に寛解に至るが、継続加療を要する。残りの約 10%は
治療抵抗性であり、副腎皮質ステロイド単独による完全寛解は難しく、寛解・増悪軽快と再燃を繰り返す。
この内の 10%一部は重篤症例で、重症生命予後にも関わる重篤な合併症を併発するか、重大な後遺症を
残すか死に至ることがある。寛解例でも、多発性単神経炎による末梢神経症状が遷延残存する場合や、時
に血管炎が再発を来す症例があるので、。また、長期の副腎皮質ステロイド治療による合併症には注意を
要する。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(令和元年度医療受給者証保持者数)
約 1,8004,207 人(研究班による)
2.発病の機構
不明(アレルギー機序が示唆される。)
3.効果的な治療方法
未確立
4.長期の療養
必要(寛解、再燃を繰り返し慢性の経過をとる。)
5.診断基準
あり(日本循環器学会、日本リウマチ学会を含む 11 学会関与の診断基準)
6.重症度分類
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の重症度分類を用いて、3度以上 1)又は 2)の該当例を対象とする。
○ 情報提供元
難治性疾患等政策研究事業「難治性血管炎の医療水準・患者 QOL 向上に関する調査資する研究班」