参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (900 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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ン酸値の評価は検査時の摂食状況に注意を要する。
2.画像診断(頭部 MRI、頭部 CT)
AOX 欠損症ではほとんどの症例で大脳、小脳に白質異常を認める。また DBP 欠損症患者の脳 MRI や
CT では脳室拡大や皮質異形成、髄鞘化遅延、脱髄、脳萎縮、germinolytic cyst などを認める。SCPx 欠損症
患者では頭部 MRI にて視床、橋、後頭葉に、AMACR 欠損症では脳幹や視床、小脳に T2 高信号域を呈した
症例が報告されている。
3.患者細胞を用いた解析
イムノブロットや免疫染色法により、当該タンパクの欠損を認めることもある。また AOX と DBP 欠損症患
者細胞の抗カタラーゼ抗体を用いた免疫染色では、カタラーゼ含有顆粒(ペルオキシソーム)が、通常より大
型の形態を呈している。
C.鑑別診断
以下の疾患を鑑別する。
1.AOX 及び DBP 欠損症
白質変性症や脊髄小脳変性症に、ペルオキシソーム形成異常症や副腎白質ジストロフィーなどのペルオ
キシソーム病
2.SCPx欠損症
白質変性症
3.AMACR 欠損症
先天性胆汁酸合成異常症、感覚運動ニューロパチーや網膜色素変性症、てんかん、発達遅滞、再発性
の脳症、副腎脊髄ニューロパチー(adrenomyeloneuropathy:AMN)やレフサム病などのペルオキシソーム病
D.遺伝学的検査
1.AOX1、DBP(HSD17B4)、SCPx、AMACR 遺伝子の病原性変異
<診断のカテゴリー>
(1)症状で述べた項目
(2)各疾患に特徴的なペルオキシソーム代謝産物の異常を認める。
(3)イムノブロット又は細胞染色による病因タンパクの欠損を認める。
Definite としては、下記①又は②のいずれかに該当する症例とする。
①上記、診断基準(1)~(3)の項目を全て満たすもの
②各疾患の(1)~(3)の項目1つ以上に病因遺伝子変異が同定されたもの