参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (45 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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「有棘赤血球舞踏病」、「McleodMcLeod 症候群」の確定診断例又は臨床診断例を対象神経有棘赤血球症と診断す
る。
1)Definite と Probable を対象とする。
1.有棘赤血球舞踏病
A:臨床所見
1) 1)1好発年齢は若年成人(平均 30 歳代)であるが、発症年齢の分布は思春期から老年期に及び、緩
徐に増悪する。
2)常染色体劣性遺伝が基本である。優性遺伝形式に見えることもある。
3)口周囲(口、舌、顔面、頬部など)の舞踏運動が目立ち、自傷行為による唇、舌の咬傷を見ることが多い。
咬唇や咬舌は初期には目立たないこともある。
4)口舌2)口・舌不随意運動により、構音障害、嚥下障害を来す。
53)体幹・四肢に見られる不随意運動は舞踏運動とジストニアを主体とする。
6)てんかんが見られることがある。
74)脱抑制、強迫衝動性障害、強迫性障害、固執症状などの神経精神症状や認知障害がしばしば認めら
れる。
2)1)
8)軸索障害を主体とする末梢神経障害があり、下肢遠位優位の筋萎縮、脱力、腱反射低下・消
失を来す。
B:検査所見
1)末梢血で有棘赤血球の増加を見る。
2)βリポタンパクは正常である。
3)血清 CK 値の上昇を認めることが多い。
4)頭部 MRI や CT で尾状核の萎縮、大脳皮質の軽度の萎縮を認める。
C:遺伝学的検査
C:遺伝子診断
病因遺伝子 VPS13A 遺伝子に異常変異を認める。
※常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)が基本である。顕性遺伝(優性遺伝)形式に見えることもある。
D:鑑別診断
次の疾患が除外できる。
(1)症候性舞踏病
:小舞踏病、妊娠性舞踏病、脳血管障害
(2)薬剤性舞踏病
:抗精神病薬による遅発性ジスキネジア、その他の薬剤性ジスキネジア
(3)代謝性疾患
:ウィルソン病、脂質症脂質代謝異常症
(4)他の神経変性疾患
:歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、ハンチントン病
E:<診断のカテゴリー>
確定診断例:VPS13A 遺伝子 Definite : A の遺伝子変異の検出による。
臨床診断例:以下の4項目1)~4)、かつ B と C を認めるもの。
Probable:: A の1)~4)、かつ B を認め、D を除外したもの。