参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (631 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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両側海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかんの診断基準
A.症状
1. 複雑型熱性けいれんなどの海馬硬化を招く先行損傷が存在する。
2. てんかん発作の発症は6~14 歳が多い。
3. 発作が上腹部不快感などの前兆で開始し(前兆がないこともある。)、意識減損した後に強直あるいは口
や手などの自動症を生じ、発作後にもうろう状態を呈する。二次性全般化発作がみられることもある。
4. 各種抗てんかん薬に抵抗性である。
B.検査所見
1. MRI で両側性に海馬の萎縮と信号強度の変化を認める。
2. 脳波で両側前側頭部に棘波又は鋭波を認める。
3. PET で側頭葉の低代謝を認める。
4. SPECT で側頭葉の低潅流を認める。
C.鑑別診断
以下の疾患を鑑別する。
他のてんかん、心疾患や代謝性疾患などで意識減損を伴う疾患、心因性非てんかん発作。
<診断のカテゴリー>
Aの3と4、かつBの1と2が揃えば診断される。
なお、B1で両側性の海馬硬化が明瞭でないが、一側内側側頭葉の外科治療後に、対側に由来する発作が
残存する症例も「両側海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん」に含まれるが、その際にはAの3と4を満たし、脳
波、発作症状などから非切除側に発作時脳波を認めるのてんかん原性が示唆される場合とする。