参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (383 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
以下の A から E に示す各ホルモンの分泌低下症のいずれかの診断基準を満たす「Definite」を対象とする。
A.ゴナドトロピン分泌低下症
1.主要項目
(1)主症候
①二次性徴の欠如(男子 15 歳以上、女子 1314 歳以上)又または二次性徴の進行停止
②月経異常(無月経、無排卵周期症、又は稀発月経など)
③性欲低下、勃起障害、不妊
④陰毛・腋毛の脱落、性器萎縮、乳房萎縮
⑤小陰茎、停留精巣、尿道下裂、無嗅症(Kallmann 症候群)を伴うことがある。
(2)検査所見
①血中ゴナドトロピン(LH、FSH)は高値ではない。
②ゴナドトロピン分泌刺激検査(LH-RH test, clomiphene, estrogen 投与など LHRH、クロミフェン、又はエ
ストロゲン負荷)に対して血中ゴナドトロピンは低低反応ないし無反応。ただし、視床下部性ゴナドトロ
ピン分泌低下症の場合は、GnRH(LHRH)の1回又は連続投与で正常反応を示すことがある(注 1)。
③血中、尿中性ステロイド(estrogen、progesterone、testosterone などステロイドホルモン(エストロゲン
又はテストステロン)の低値。
④ゴナドトロピン負荷に対して性ホルモン分泌増加反応がある。
2.参考所見
小陰茎、停留精巣、尿道下裂、類宦官体型、無嗅症(Kallmann 症候群)、頭蓋内器質性疾患の合併ない
し既往歴、治療歴又は分娩時の大量出血の既往がある場合がある。また、Kallmann 症候群では MRI に
て嗅球無形成又は低形成を認めることが多い。ゴナドトロピン負荷に対して性ホルモン分泌増加反応を
認めることが多いが、先天性では反応が低下することもある。
3.除外規定
ゴナドトロピン分泌を低下させる薬剤投与や、高度肥満・神経性食思不振症神経性やせ症を除く。
34.診断基準のカテゴリー
Definite:(1)
1.1の1項目(1)の 1 項目以上とを満たし、1の(2)の全項目全てを満たし、3の除外規定を満たすもの。
2.Kallmann 症候群の基準を満たすもの(注 2)。
(注 1)視床下部性ゴナドトロピン分泌低下症の場合は、LHRH の連続投与後に正常反応を示すことがある。
(注 2)Kallmann 症候群ではゴナドトロピン分泌低下症に加えて、2.参考所見の身体所見、及び原因遺伝子の
変異を認めることがある。