参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (510 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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○ 概要
1.概要
CFC 症候群(Cardio-Facio-Cutaneous 症候群(心臓・顔・皮膚症候群))は、細胞内 Ras/MAPK シグナ
ル伝達経路に存在する遺伝子の先天的な異常によって、成長・発達障害、精神発達遅滞幼少時からの知
的障害、薄い眉毛や側頭部狭小などの特徴的な顔つき、脆弱でカールした毛髪、湿疹・角化異常・魚麟癬
などの皮膚症状、先天性心疾患、肥大型心筋症、てんかん、斜視、頭蓋骨早期癒合症、下腿浮腫などがみ
られる遺伝性疾患。
2.原因
約半数強の患者で、KRAS、BRAF、MAP2K1 (MEK1)、MAP2K2 (MEK2)遺伝子のいずれかに先天的な
異常が認められる。残る患者群では、病因遺伝子はまだ同定されていない。これらの遺伝子は細胞内
Ras/MAPK シグナル伝達経路に存在するが、その異常がなぜ発達障害や種々の臨床症状をきたすかにつ
いては解明されていない。
3.症状
成長・発達障害、精神発達遅滞幼少時からの知的障害、薄い眉毛や側頭部狭小などの特徴的な顔つき、
脆弱でカールした毛髪、湿疹・角化異常・魚麟癬などの皮膚症状、先天性心疾患、肥大型心筋症、てんか
ん、斜視、頭蓋骨早期癒合症、下腿浮腫などが認められる。
4.治療法
根本的な治療法は知られていない。対症療法が行われる。心疾患や悪性腫瘍の早期発見と早期治療が、
予後を大きく改善する。
5.予後
ときに、白血病などの悪性腫瘍を合併する。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(令和元年度医療受給者証保持者数)
約 200100 人(研究班による。)未満
2.発病の機構
不明(遺伝子異常が示唆されている。)
3.効果的な治療方法
未確立(根本的治療なし。)
4.長期の療養
必要(成長・発達障害、精神発達遅滞幼少時からの知的障害などがみられる。)