参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (341 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》 |
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5.予後
診断時の腎機能や症状により予後が異なる。成人発症の IgA 腎症では 10 年間で透析や移植が必要
な末期腎不全に至る確率は 15~20%、20 年間で約 40%弱である。降圧薬(特にレニンアンギオテンシン
系阻害薬)や副腎皮質ステロイド薬の積極的な使用により、1996 年以降、予後が改善しているとの報告も
ある。また、小児では、成人よりも腎予後は良好である。予後判定については、腎生検光顕標本における組
織障害度が重要であるということは異論がなく、その他の臨床指標の中で腎生検時の高血圧、腎機能低下、
高度蛋白尿、患者の高年齢などが予後判定上有用であることも共通した認識である。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(令和元年度医療受給者証保持者数)
約 33,00010,074 人(研究班による)
2.発病の機構
不明(糖鎖異常 IgA 免疫複合体の関与が指摘されている。)
3.効果的な治療方法
未確立(対症療法が中心)
4.長期の療養
必要(腎生検後 10 年で 15~20%、20 年間で 38%前後が末期腎不全に陥る。)
5.診断基準
あり(日本腎臓学会承認の診断基準等)
6.重症度分類
研究班による重症度基準に基づき、A.CKD 重症度分類ヒートマップが赤の部分の場合、B.蛋白尿 0.5g
/gCr 以上の場合、C.腎生検施行例の組織学的重症度 III 若しくは IV の場合のいずれかを満たす場合
を対象とする。
○ 情報提供元
「進行性腎障害に関する調査研究班」
研究代表者 新潟大学医歯学総合研究科 腎・膠原病内科学 教授 成田一衛