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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (824 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
修正大血管転位症、完全大血管転位症は、心臓超音波検査や心臓カテーテル検査でいずれかに診断された
もの Definite を対象とする。
1.修正大血管転位症
【心エコー図】
左右の心房位 A:心エコー検査、multi-slice CT (MSCT)、又は MRI 検査のいずれかの検査で下記の所見を認め
る。
解剖学的右房が正常で、解剖学的左室とに接続し、解剖学的左房が解剖学的右室が左右逆転している。そ
れにより接続する(心房-心室不一致)かつ、大動脈は解剖学的右室から、起始して肺動脈の左前方に位置し、
肺動脈は解剖学的左室から起始する。して大動脈の後方に位置する(心室-大血管不一致)。
大血管の短軸断面では、大動脈-肺動脈の位置関係は左前-右後になる(内臓正位の場合)。また大動脈
と肺動脈は並行している。
※心室中隔欠損、肺動脈狭窄や肺動脈閉鎖合併の症例、エプスタイン病様の三尖弁異形成などの合併を伴う
ことがある。
【B:心臓カテーテル・造影所見】にて下記の所見を認める。
右房から挿入した心室造影では、解剖学的左室構造を認め、この心室から肺動脈が後上方へ起始する。一
方、前方に位置する大動脈から挿入した心室造影では、解剖学的右室構造を認める。

2.完全大血管転位症
【心エコー図】
大動脈は右前、肺動脈は左後の関係で、後方の血管が左右に分枝し肺動脈であることを示す。I 型では心
室中隔欠損がなく、生後数日で左室圧は低下し心室中隔が左室側に凸になる。II 型では心室中隔欠損を認
め、肺動脈は太い。円錐部中隔の前方偏位があれば大動脈縮窄・離断の合併を疑う。III 型では、弁性狭窄
又は円錐中隔が後方偏位して肺動脈弁下狭窄がある。
【心臓カテーテル・造影所見】
右房と右室、左房と左室が正常につながり、右室から大動脈が、左室から肺動脈が起始している所見。冠
動脈の走行は重要で、大血管スイッチ術の際には必要な情報となる。

<診断のカテゴリー>
Definite: A 又は、B のいずれかで診断されたもの。