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参考資料3 診断基準等のアップデートの概要 (979 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_46002.html
出典情報 厚生科学審議会・社会保障審議会(合同開催) 厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会(第73回 11/26)社会保障審議会小児慢性特定疾病対策部会小児慢性特定疾病対策委員会(第4回 11/26)(合同開催)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite を対象とする。
(1)臨床症状
①ガラクトース血症 I 型:ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ(GALT)欠損症
常染色体性潜性遺伝(劣性遺伝)疾患で、日本での発生頻度は約 1/90 万。新生児早期から、哺乳開始後、
不機嫌、食欲不振、下痢、嘔吐などの消化器症状、体重増加不良がみられる。低血糖、尿細管障害、白内
障、肝障害(黄疸、肝脾腫、肝逸脱酵素上昇など)を来し、敗血症、髄膜炎などの感染症を併発する。乳糖除
去を行わなければ致死的疾患である。
(2)一般検査所見
病状に応じて肝逸脱酵素の上昇、ビリルビン値の上昇、腎機能異常、易感染性を認める。
(3)診断の根拠となる特殊検査
ガラクトース血症は新生児マススクリーニングの対象疾患であり、ボイトラー法により GALT 活性が、酵素
法によりガラクトース、ガラクトース‐1‐リン酸の定量が行われる。疾患特異的な検査として遺伝子解析も行わ
れる。
ガラクトース血症 I 型:GALT 欠損症
ボイトラー法、ペイゲン法ともに異常となる。酵素法によるガラクトース、ガラクトース‐1‐リン酸値の測定ではと
もに 40~50mg/dL 以上となることが多い。
① ボイトラー法で、正常でみられる蛍光反応が減弱あるいは消失している。
②① 酵素法によるガラクトース、ガラクトース-1-リン酸の測定で異常高値を示す(ガラクトース-1-リン酸;
15mg/dL 以上)もの。
② ボイトラー法で、正常でみられる蛍光反応が減弱あるいは消失している。
③ 遺伝子解析は一般的で GALT 遺伝子には行われていない遺伝子変異を認めるもの。

(4)鑑別診断
①ガラクトース血症 II 型:ガラクトキナーゼ欠損症
ボイトラー法正常。ガラクトース高値を認めるが、ガラクトース‐1‐リン酸を検出しないものせず、ガラクトキ
ナーゼ活性低下または GALK1 遺伝子に遺伝子変異を認める。
②ガラクトース血症 III 型:UDP ガラクトース-4-エピメラーゼ欠損症
ボイトラー法正常で、酵素活性測定によってガラクトース-1-リン酸がガラクトースよりも優位に上昇し、UDP
ガラクトース-4-エピメラーゼ活性低下または GALE 遺伝子に遺伝子変異を認めるもの。
③③ガラクトース血症 IV 型:ガラクトースムタロターゼ欠損症