令和6年版厚生労働白書 全体版 (171 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に
え方である。また、労働者が安心して働ける職場づくりは、労働市場においてよりよい人
材を確保するという観点からもプラスになることが知られ始めている。
このような経営層の変革マインドを巧みに捉え、職場におけるメンタルヘルス対策を、
経営戦略の視点から一層浸透させていくことが重要であろう。具体的には、メンタルヘル
ス対策に取り組む意義やメリット(経営損失の防止等)の見える化など、経営層に対して
訴求力のある情報発信を強化し、事業者による意欲的な取組みを後押ししていくことや、
労働者のこころの健康確保に積極的に取り組む事業者が社会的に評価される環境を醸成す
て、フリーランスに業務委託を行う発注事業者に対して、パワーハラスメント等を防止す
るために必要な措置を講じるよう十分な周知を図っていくことが期待される。
①
中小事業場の取組み支援
(事業場規模が小さいほど取組みが低調な傾向に留意すべきである)
前章でみたように、職場におけるメンタルヘルス対策への取組みは、事業場規模が小さ
いほど低調な傾向にあり、こうした点は、今後の 14 次防の推進のなかで留意しておくべ
き実情といえる。
産業保健総合支援センター・地域産業保健センターを通じて、小規模事業場におけるメ
ンタルヘルス対策の取組みを引き続き支援することや、商工会、商工会議所等の中小規模
事業場を会員とする経営団体が、会員等に対してメンタルヘルス対策を含む産業保健に関
するサービスを提供できるよう支援をしていくことが望まれる。
コラム
3
こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に
また、フリーランスについても、フリーランス・事業者間取引適正化等法の施行に向け
章
が潜在力を十分に発揮できる社会の実現を図っていくことが望まれる。
第
るなどにより、事業場の規模、雇用形態や年齢等によらず、多様な形態で働く一人ひとり
社員への細かい目配りで健康な職場づくり
(株式会社アキツ)
株式会社アキツは、大阪府東大阪市に本社
りも出ていない。背景にある工夫を凝らした
を置く、ゴム製品の製造販売等を行う企業で
社員の健康づくり、職場環境の改善のための
ある。従業員数約 160 名のこの企業では、
様々な取組みについてお話を伺った。
メンタル不調による長期休職者が、近年ひと
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