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令和6年版厚生労働白書 全体版 (391 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

保健に関する施策を総合的に推進するための「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」
を策定した。
2022(令和 4)年 10 月に取りまとめられた「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項
(第 1 次)
」の最終評価では、歯科口腔保健の向上が図れた一方で、様々な課題が依然とし
て存在していると評価された。
最終評価を踏まえ、全ての国民が健康で質の高い生活を営む基盤となる生涯を通じた歯
科口腔保健を実現することを目的に、2023(令和 5)年 10 月に「歯科口腔保健に関する
基本的事項(第 2 次)」
(歯・口腔の健康づくりプラン)を策定し、引き続き、生涯を通じ
た切れ目のない歯科口腔保健を推進していく。
厚生労働省では、1989(平成元)年から 80 歳になっても自分の歯を 20 本以上保つこ
とにより、健やかで楽しい食生活を過ごそうという「8020(ハチマルニイマル)運動」
を推進している。また、例年 6 月 4 日から 10 日までの一週間を「歯と口の健康週間」と
しており、この期間には全国各地の自治体や歯科医師会などが様々なイベント等の取組み
を実施している。今後も様々な歯科口腔保健に関する施策の展開を図り、歯・口腔の健康
づくりに取り組んでいく。

がんなどの生活習慣病(NCDs(非感染性疾患))、アレルギー疾患対策・肝炎などの総合的かつ計画的な推進

1 がん対策の総合的かつ計画的な推進

(1)がん対策推進基本計画の策定

年には年間約 39 万人が亡くなり、生涯のうち約 2 人に 1 人ががんにかかると推計されて

7



いる。また、人口の高齢化に伴いがんの罹患者や死亡者は今後も増加していくものと見込



がんは、我が国において 1981(昭和 56)年から死因の第 1 位であり、2022(令和 4)

健康で安全な生活の確保

第5節

まれている。
このため、政府は、1984(昭和 59)年度から「対がん 10 カ年総合戦略」
、1994(平
成 6)年度から「がん克服新 10 か年戦略」、2004(平成 16)年度から「第 3 次対がん 10
か年総合戦略」を策定し、がんの罹患率と死亡率の減少を目指し、研究、予防、医療等の
総合的な推進に取り組んできた。また、議員立法により成立した「がん対策基本法」(平
成 18 年法律第 98 号)に基づき、2007(平成 19)年 6 月に「がん対策推進基本計画」
(以
下「基本計画」という。
)を閣議決定した。2016(平成 28)年 12 月には、がん対策基本
法が改正され、基本理念の追加や基本的施策の拡充が行われた。2023(令和 5)年 3 月
には第 4 期基本計画を策定し、
「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とが
んの克服を目指す」ことを全体目標として掲げ、
「がん予防」

「がん医療」及び「がんと
の共生」の 3 本の柱に沿った総合的ながん対策を推進している。第 4 期基本計画において
は、がん検診受診率の目標を 50%から 60%へと引き上げた。引き続き新たな医療技術の
速やかな医療実装や患者・市民参画の推進、デジタル化の推進等に取り組んでいく。

令和 6 年版

厚生労働白書

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