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令和6年版厚生労働白書 全体版 (55 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第1部

こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に

いて人々が関わり合いを持つことによって問題を共有しつつ相互に支え合う機会の減少を

こうした状況は、たとえば、国連の「世界幸福度報告」において、近年、我が国の社会
的支援(困った時にいつでも頼れる友人や親戚はいるか)など「社会関係資本(ソーシャ
ルキャピタル)」に関連する指標が、G7 各国のなかで下位グループに位置していること
等にも表れているといえよう。
孤独の状況について、内閣官房が 2023(令和 5)年に行った調査*25 によると、孤独感
が「しばしばある・常にある」と回答した人の割合は 4.8%、
「時々ある」が 14.8%、「た
まにある」が 19.7%となっている。一方、孤独感が「ほとんどない」と回答した人の割
合は 41.4%、
「決してない」が 17.9%となっている(図表 1-1-33)。
2021(令和 3)年と比較すると、「決してない」の割合が縮小し、「たまにある」及び

こころの健康を取り巻く環境とその現状

化してきたと考えられる。

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もたらし、人々が「生きづらさ」や孤独・孤立を感じざるをえない状況を生む社会へと変



このような家族や地域社会、雇用をめぐる環境の変化は、家庭内・地域内・職場内にお

「ほとんどない」の割合が拡大している。
図表 1-1-33

孤独の状況(直接質問)
(令和 5 年、令和 4 年、令和 3 年)

資料:内閣官房「人々のつながりに関する基礎調査(令和 5 年)」

(すべての世代で一定割合の人が孤独を感じている)
また、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人の割合は、男性が 5.3%、女
性が 4.2%となっている。さらに年齢階級別にみると、その割合が最も高いのは、男性は
30 歳代で 9.0%、女性は 20 歳代で 8.7%となっているが、すべての世代で一定割合の人
が孤独を感じており、孤独・孤立は、人生のあらゆる段階において何人にも生じうるもの
であるという認識が必要である(図表 1-1-34)。

* 25 人々のつながりに関する基礎調査。この調査では、孤独という主観的な感情をより的確に把握するため、直接質問と間接質問の 2 種
類の質問により孤独感を把握している。直接質問は、「あなたはどの程度、孤独であると感じることがありますか」という質問である。
間接質問は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のラッセルが考案した「UCLA 孤独感尺度」の日本語版の 3 項目短縮版に基
づくもので、設問に「孤独」という言葉を使用せずに孤独感を把握するもの。以下の分析は直接質問の結果を用いて行うこととする。

令和 6 年版

厚生労働白書

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