令和6年版厚生労働白書 全体版 (427 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
れた食品などを厚生労働省が公表しており、2024(令和 6)年 4 月 1 日現在、とうもろこ
し、大豆などの食品 9 作物 334 品種、食品添加物 24 種類 83 品目の公表を行っている。
国内で遺伝子組換え食品などを製造する場合には、その製造所は製造基準の適合確認を
受ける必要があり、2024 年 4 月 1 日現在、4 施設の製造基準への適合確認が終了してい
る。
また、昨今、新たな育種技術であるゲノム編集技術については、2019(平成 31)年 3
月に薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会においてゲノム編集技術を
用いた食品等の食品衛生上の取扱いについて報告書を取りまとめ、2019(令和元)年 9
月に「ゲノム編集技術応用食品及び添加物の食品衛生上の取扱要領」
(令和元年 9 月 19 日
付け生食発 0919 第 3 号。以下「取扱要領」という。
)を定めた。取扱要領に基づき、同
年 10 月から、まずは開発者等が厚生労働省に事前に相談する仕組みとした上で、遺伝子
変化の状況に応じて届出か安全性審査の対象とするという運用を開始し、2024 年 4 月 1
日現在、6 品目のゲノム編集技術応用食品が届出されている。
7 牛海綿状脳症(BSE)対策の見直し
発生リスクが低下していることから、最新の科学的知見に基づき、国内の検査体制、輸入
条件といった対策全般の再評価を行っている。
2011(平成 23)年 12 月以降、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼し、国内措
置としては、BSE 検査対象月齢の段階的な引上げ及び特定危険部位(SRM)の範囲の見
直しを行い、2017(平成 29)年 4 月 1 日からは健康牛の BSE 検査を廃止した。また、
SRM の範囲については、今後の食品安全委員会における評価を踏まえて、必要な管理措
第
置の見直しを検討していく。
健康で安全な生活の確保
2001(平成 13)年 10 月の国内での対策開始から 20 年以上が経過し、国内外の BSE の
BSE 発生国の牛肉に対する輸入措置に関しては、食品安全委員会の評価結果を踏まえ
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章
て、SRM の除去等の一定の条件を定め、これまでに 18 か国からの輸入を再開している。
今後とも、現地調査の実施や検疫所における検査などにより、各国の対日輸出条件の遵
守状況の検証を行っていくとともに、国内同様、食品安全委員会の評価結果を踏まえて、
必要な管理措置の見直しを検討していく。
8 食中毒対策
食中毒の事件数は 1998(平成 10)年をピークにおおむね減少傾向を示してきたが、近
年では 1,000 件前後で推移している(図表 7-11-4)。
食中毒による死者数は、2021(令和 3)年は 2 人、2022(令和 4)年は 5 人、2023
(令和 5)年は 4 人となっている。
食中毒の原因として、近年ではアニサキス、ノロウイルスやカンピロバクター・ジェ
ジュニ/コリなどの占める割合が高まっており、食中毒予防の観点から重要な課題となっ
ている。特に冬場に多発するノロウイルスによる食中毒は、おおむね毎年、食中毒患者数
全体の約 5 割を占めている。ノロウイルスは、感染力が強く、大規模な食中毒となること
があり、食品取扱者を介した汚染が食中毒発生の主要な原因となっている。
監視指導に当たって国及び都道府県等の連携協力体制の整備を図るため、2018(平成
令和 6 年版
厚生労働白書
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