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令和6年版厚生労働白書 全体版 (385 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

男性で 2.26 年、女性で 1.76 年延伸している。これは同期間中の平均寿命の延び(男性で
1.86 年(79.55 年→ 81.41 年)
、女性で 1.15 年(86.30 年→ 87.45 年)
)を上回るものと
なっている。
「健康日本 21(第二次)」の最終評価の結果等を踏まえ、次期国民健康づくり運動プラ
ンの検討を行い、2023(令和 5)年 5 月に「国民の健康の増進の総合的な推進を図るた
めの基本的な方針」
(令和 5 年厚生労働省告示第 207 号)を告示した。当該方針に基づき、
2024(令和 6)年 4 月から「健康日本 21(第三次)」を開始した。「健康日本 21(第三
次)」においては、
「全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」に
向けて、①健康寿命の延伸と健康格差の縮小、②個人の行動と健康状態の改善、③社会環
境の質の向上、④ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりを基本的な方向として取
組みを推進していくこととしている。
近年、がん、循環器疾患、糖尿病、COPD などを非感染性疾患(Non Communicable
Diseases:NCDs)という概念で一括りにとらえ、包括的な社会政策として取り組むこと
が国際的な潮流となっている。これは、NCDs の発症や重症化は、個人の意識や行動だけ
でなく、個人を取り巻く社会環境による影響が大きいため、地域、職場等における環境要
あるという考えに基づくものである。
「健康日本 21(第三次)
」の推進に当たっては、こう
した視点に立った対応が求められる。
非感染性疾患対策の重要性が増大していることや、近年の地域保健を取り巻く環境が変
化していることを踏まえ、2012(平成 24)年に「地域保健対策の推進に関する基本的な
指針」
(1994(平成 6)年 12 月 1 日策定)を改正し、地域のソーシャルキャピタル(信頼、
社会規範、ネットワークといった社会関係資本等)を活用して、住民による自助及び共助
策の推進の基本的な方向性や重要事項を改めて示すとともに、2013(平成 25)年に「地

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域における保健師の保健活動に関する指針」を改正し、地域保健を担う行政保健師が保健



への支援の推進や地域の特性をいかした健康なまちづくりの推進を図るなど、地域保健対

健康で安全な生活の確保

因や経済的要因等の幅広い視点から、社会政策として包括的に健康対策に取り組む必要が

活動を行う上で留意すべき事項を示した。本指針において、各自治体は体系的な人材育成
を図ることとされており、2016(平成 28)年 3 月、
「保健師に係る研修のあり方等に関
する検討会最終とりまとめ」で自治体における保健師の人材育成体制構築に向けた推進策
が示された。これらを踏まえて、自治体保健師の更なる資質向上及び人材育成体制の構築
を推進している。
熱中症予防については、2023 年に政府における計画として「熱中症対策実行計画」を
策定し、熱中症対策の計画的な推進を図ることとしている。

令和 6 年版

厚生労働白書

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