令和6年版厚生労働白書 全体版 (203 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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第
現下の政策課題への対応
1 章 働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など
非正規雇用労働者の待遇改善、長時間労働の是正等
第
第1節
1
章
1 非正規雇用の現状と対策
近年、パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者は
全体として増加傾向にあり、雇用者の約 4 割を占める状況にある。これは、高齢者が増え
る中、高齢層での継続雇用により非正規雇用が増加していることや、女性を中心にパート
などで働き始める労働者が増加していることなどの要因が大きい。なお、新型コロナウイ
ルス感染症の感染拡大の影響もあり、2020(令和 2)年、2021(令和 3)年の非正規雇
用労働者は対前年比で減少したが、2022(令和 4)年以降は増加し、2023(令和 5)年
は、2,124 万人となっている。
非正規雇用労働者は、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発機会が乏しいなどの課題が
あり、正規雇用を希望しながらそれがかなわず、非正規雇用で働く者(不本意非正規雇用
労働者)が 9.6%(2023 年)存在し、
年齢階級別では 25~34 歳の若年層で 13.1%(2023
年)と高くなっている。一方、非正規雇用労働者の中には「自分の都合のよい時間に働き
働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など
(1)非正規雇用の現状と課題
たいから」等の理由により自ら非正規雇用を選ぶ方もおり、多様な働き方が進む中で、ど
のような雇用形態を選択しても納得が得られる処遇を受けられることが重要である。
(2)非正規雇用労働者への総合的な対策の推進
1 正社員転換・待遇改善の推進
正社員を希望する方の正社員転換や非正規雇用を選択する方の待遇改善を推進するた
め、キャリアアップ助成金において、非正規雇用労働者の正社員転換、処遇改善の取組み
を図る事業主に対して助成を行っている。
また、どのような働き方を選択しても公正な待遇を受けられるようにし、人々が自分の
希望に合わせて多様な働き方を自由に選択できるようにすることが重要である。
2020(令和 2)年 4 月 1 日に施行された「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理
の改善等に関する法律」(平成 5 年法律第 76 号。以下「パートタイム・有期雇用労働法」
という。同法の中小企業への適用は 2021(令和 3)年 4 月 1 日。)及び「労働者派遣事業
の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(昭和 60 年法律第 88 号)で
は、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に向け、①不合理な待遇差を解消するため
の規定の整備、②労働者に対する待遇に関する説明義務の強化、③行政による法の履行確
保措置及び裁判外紛争解決手続(行政 ADR)が整備された。
「わかものハローワーク」
(2024(令和 6)年
フリーター等*1 の正社員就職支援のため、
4 月 1 日現在 21 か所)等を拠点に、担当者制による個別支援、正社員就職に向けたセミ
*1
おおむね 35 歳未満で正社員での就職を希望する求職者(新規学卒者、正規雇用の在職求職者は除く。
)のうち、安定した就労の経験が
少ない者。
令和 6 年版
厚生労働白書
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