よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和6年版厚生労働白書 全体版 (209 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第2部

現下の政策課題への対応

7 過重労働解消に向けた取組みの促進

厚生労働省では、省を挙げて長時間労働対策に取り組ん


でおり、長時間労働の是正については、各種情報から時間
外・休日労働時間数が 1 か月当たり 80 時間を超えている

1



と考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による
あると考えられる事業場に対して監督指導を行っている。
特に、毎年 11 月には、「過重労働解消キャンペーン」を
実施し、長時間労働の抑制、過重労働による健康障害の防
止及び労働時間管理の適正化等を重点とする監督指導や全
国一斉の無料電話相談などの取組みを行っている。
また、過労死等の防止のための対策については、「過労
死等防止対策推進法」
(平成 26 年法律第 100 号)及び「過
労死等の防止のための対策に関する大綱」
(2021(令和 3)年 7 月 30 日閣議決定)に基づ
く取組みを実施している。特に、毎年 11 月の過労死等防止啓発月間には「過労死等防止
対策推進シンポジウム」を開催するとともに、ポスター等の掲出など重点的な啓発活動を
行っている。
さらに、厚生労働省では、長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進、勤務間イン

働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など

過労死等に係る労災請求が行われた事業場等長時間労働が

ターバル制度の導入促進など、労働時間等の設定の改善*8 に向けた労使の自主的な取組み
を促進している。
具体的には、
・各企業に対し、
「労働時間等見直しガイドライン」の周知・啓発
・生産性を高めながら労働時間の削減等に取り組む中小企業等に対する「働き方改革推進
支援助成金」の支給
・都道府県労働局に配置する「働き方・休み方改善コンサルタント」等による個々の企業
に対する支援の実施

「働き方・休み方改善ポータルサイト」を活用した情報発信の実施
・10 月の年次有給休暇取得促進期間に加え、連続休暇を取得しやすい夏季、年末年始及
びゴールデンウィークに集中的な周知・啓発の実施
・業種別の勤務間インターバル制度導入マニュアルや制度導入を支援するための動画の作
成・周知、及びシンポジウムの開催
などの取組みを行っている。

8 トラック、バス、タクシーの自動車運転者の長時間労働の抑制

自動車運転者は、他の産業の労働者に比べて長時間労働の実態にあることから、「自動

車運転者の労働時間等の改善のための基準」
(平成元年労働省告示第 7 号。以下「改善基
準告示」という。)において、全ての産業に適用される労働基準法では規制が難しい拘束
* 8 「労働時間等の設定の改善」とは、労働時間、年次有給休暇等に関する事項について、労働者の生活と健康に配慮するとともに、多様な
働き方に対して労働時間等をより良いものにしていくことをいう。

令和 6 年版

厚生労働白書

193