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令和6年版厚生労働白書 全体版 (178 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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1 こころの不調を知り、こころの不調に悩む人をサポートするための
普及啓発

(1)心のサポーター養成事業

(地域や職場でメンタルへルスの問題を抱える人や家族等に対して傾聴を中心とした支援
を実施)
「心のサポーター養成事業」は、こころの不調に対するスティグマ(差別や偏見)を減




3

少させ、その応急処置を伝えることを目的とするメンタルヘルス・ファーストエイドの考
え方に基づいた、態度や行動の変容までつながることを意識した普及啓発の取組みであ

こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に

る。
厚生労働省では、2021(令和 3)年から「心のサポーター養成事業」を開始しており、
3 年間のモデル事業期間を経て、2024(令和 6)年から都道府県等が主体となって心のサ
ポーターの養成を担い、全国でより多くの心のサポーターの養成を進めることとしてい
る。
心のサポーターが全国で養成されることで、地域におけるこころの不調や精神疾患に関
する正しい知識の普及啓発に寄与するとともに、早期支援に繋がることが期待されてい
る。
また、こころの不調やメンタルヘルスの問題について関心のない層の理解を促進するた
めには、マスメディアや SNS、関係機関等を通じて、適切に情報発信を行うことが重要
である。

コラム

官民を超えた普及啓発への取組み
-心のサポーター養成事業-(神奈川県)

誰もが精神疾患やこころの不調になる可能

神奈川県は、開始年度当初より参加してお

性があることから、あらゆる人が地域で安心

り、管内の市町村との協力はもちろん、大学

して暮らすことのできる社会の実現に向け、

や民間企業との連携も進めることで、着実に

全国の自治体が取組みを進めている。

養成者数を増やすことに成功している。今回

その中でも、精神疾患や精神障害について

はその取組みを紹介する。

の普及啓発は、国の様々な検討会等において
障害を理由とする差別の解消を推進するため
に重要とされ、具体的な態度や行動の変容ま
でつながるような設計が求められている。
厚生労働省は、2021(令和 3)年度から、
メンタルヘルスやうつ病等の精神疾患に対す

神奈川県の実施状況
実施回数

養成者人数

2021 年度

10

675

2022 年度

13

534

2023 年度

13

797

る正しい知識と理解を持ち、メンタルへルス
の問題を抱える家族や同僚等に対する傾聴を

神奈川県では、これまでの 3 年間の同養成

中心とした支援者を養成するために、モデル

事業の実施で、2,000 人以上の心のサポー

事業として「心のサポーター養成事業 」を

ターを養成している。

*1

開始した。

年度を重ねるごとに、受講可能人数を徐々

* 1 「心のサポーター養成事業」
:メンタルヘルスやうつ病などの精神疾患への正しい知識と理解を持ち、メンタルへルスの問題
を抱える家族や同僚等に対する傾聴を中心とした支援者を養成している。

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令和 6 年版

厚生労働白書