令和6年版厚生労働白書 全体版 (172 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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なった。
第
章
3
こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に
講習会の様子
株式会社アキツ本社社屋
年 1 回の「成長支援面談」
年 1 回のストレスチェックは、実施義務の
アキツでは、社員の健康管理部門と製造部
ない従業員 50 人未満の営業所も含め、全社
門の責任者がペアとなって、年 1 回、
「成長
的に実施している。受検者には、フィード
支援面談」を全営業所で実施している。「成
バックした個人の結果をセルフケアに生かす
長支援面談」は、もともとは人事評価の一環
よう促しているほか、組織単位での分析も実
として 3 年前に始めたものだが、仕事や職場
施し、結果を幹部社員で共有している。
環境の話だけでなく、健康診断や人間ドック
産業医(精神科医)による面談の機会も確
の結果を受けた健康面の相談もできるように
保しており、職場巡回に合わせ、2ヶ月に 1
と工夫するなかで生まれた。今では、プライ
回、希望する社員は面談を受けることができ
ベートな話や、直属の上司に言いにくいこと
る。
など何でも話せる場として定着しており、会
また、先述の「成長支援面談」でのやりと
社側も、成長支援という観点から、とにかく
りから、産業医の面談を勧め、専門的なケア
「大事な人材だと思っていること」を伝える
につなげることもある。
場とするよう心がけている。
これ以外にも、直属の上司との人事評価面
談も年 2 回実施しており、ここでも、目標の
人間ドック費用は 10 万円まで助成
また、健康経営推進の観点から、メンタル
達成状況だけでなく、仕事に対する意欲・姿
ヘルスだけではなく、疾病予防にも力を入れ
勢を積極的に評価するようにしている。
ている。
アキツでは、定期健康診断のほか、人間
安全衛生統括責任者が講師となり、労働
安全衛生に関する講習会を実施
ドックを受診したい 35 歳以上の社員には 1
アキツでは、毎月 1 回、メンタルヘルス対
る。自費ではためらいがちなオプション検査
策を含む労働安全衛生に関する社員講習会を
も積極的に受診してもらい、疾病の早期発見
実施している。テーマは幅広いが、講師を外
につなげてほしいとの思いがあるからだ。実
部委託せず、厚生労働省が発行するパンフ
際に多くの社員が助成を活用して人間ドック
レット等を教材として安全衛生統括責任者が
を受診している。高額の助成となるが、利用
務めている。
率の低い福利厚生事業を見直す等により費用
当初は社員の労働衛生に関する知識・意識
にはばらつきがあったものの、基礎的な内容
から何度も繰り返し伝えることによって、社
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ストレスチェック・産業医の活用
令和 6 年版
厚生労働白書
回 10 万円まで費用を助成することとしてい
を捻出している。