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令和6年版厚生労働白書 全体版 (371 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

一部を改正する法律」
(令和 4 年法律第 96 号。以下「改正感染症法」という。
)に基づき、
発生届等の感染症の疫学情報に関して、他のデータベースの情報との連結・分析や匿名化
した上での第三者提供を可能とする仕組みについて、必要なシステム改修を順次行う。
また、改正感染症法において、新たに医薬品の臨床試験の実施等の協力を求めることそ
の他の関係医療機関との緊密な連携を確保することにより、医薬品の研究開発を推進する
ことが規定された。
その取組みとして、感染症の治療薬等研究開発の基盤として構築されている「新興・再
興感染症データバンク事業(REBIND)
」を用いて、新たに平時より感染症に関する医薬
品の研究開発に協力可能な医療機関等のネットワークを構築し、平時及び有事に感染症の
科学的知見の創出や医薬品等の研究開発を実施する体制として「感染症臨床研究ネット
ワーク事業」を開始する。
2025(令和 7)年度からの本格導入に向けて、2024 年度は実証事業として約 10 の都
府県及び感染症指定医療機関等と連携して体制を構築していくこととしている。
③改正感染症法等に基づく都道府県や保健所、地方衛生研究所等の対応
的な推進を図るための基本的な指針(
「基本指針」
)が改正された。これに伴い、都道府県
においては、感染症の予防のための施策の実施に関する計画(
「予防計画」
)の記載事項を
充実させることとされた。また、都道府県が定める予防計画等に沿って、都道府県等と医
療機関等の間で、病床、発熱外来、自宅療養者等(高齢者施設等の入所者を含む)への医
療の確保等に関する協定を締結する仕組みが法定化された。
これを受け、都道府県等は、改正感染症法に基づく都道府県連携協議会等において、予
関と協議の上、議論を行った。今後、2024 年 9 月末までに予防計画に定められた各種数

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値目標の達成に向けて、都道府県等と医療機関等の間で協定を締結することとしている。



防計画の策定に向けて、都道府県の管内の市区町村、医療機関、民間検査機関等の関係機

健康で安全な生活の確保

2024 年 4 月 1 日に施行される改正感染症法に基づき、国において感染症の予防の総合

改正感染症法等の成立を受け、2023 年 3 月に「地域保健対策の推進に関する基本的な
指針」を改正した。当該指針の改正において、保健所や地方衛生研究所等が健康危機に対
応すると同時に地域保健対策の拠点としての機能を発揮し、必要な体制強化に向けた取組
みを着実に推進するため、広域的な感染症のまん延に備えた人材の活用(IHEAT(感染
症のまん延等の健康危機発生時において、外部の専門職を有効に活用することを目的と
し、地域における保健師等の専門職が保健所等の業務を支援する仕組み)の派遣や自治体
間の職員の応援派遣)や人材育成・実践型訓練のための取組み、統括保健師等の総合的な
マネジメントを担う保健師の配置、地方衛生研究所等の体制整備に当たっての基本的な考
え方等を示した。
④国立健康危機管理研究機構の創設
国立感染症研究所及び国立研究開発法人国立国際医療研究センターを統合し、感染症等
に関する科学的知見の基盤・拠点として国立健康危機管理研究機構を創設するため、「国
立健康危機管理研究機構法案」及び「国立健康危機管理研究機構法の施行に伴う関係法律
の整備に関する法律案」が第 211 回国会に提出され、2023 年 5 月 31 日に成立、6 月 7 日

令和 6 年版

厚生労働白書

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