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令和6年版厚生労働白書 全体版 (173 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第1部

こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に

商工会議所のメンタルヘルス・マネジメ
ント検定試験を勧奨

スも一切残業はしない・させないこととして

アキツのメンタルヘルスへの取組みは、自

もあったが、外回りの営業職も含め、全社を

社だけにとどまらず、外部資源も積極的に活

挙げて改善に取り組んだ結果、売り上げを落

用している。

とさずに「18 時 30 分退社」を実現できてい

大阪商工会議所が主催するメンタルヘル

いる。かつては深夜や翌朝まで残業すること

る。
の相談に行くことを特別視しないオープンな

など社員それぞれの職位などに応じて受験勧

社風として培われているという。社員への細

奨しており、合格者には報奨金も出してい

やかな気配り・目配りがそうした雰囲気を醸

る。

成し、生産性の向上にもつながっている。健

このほか、
「空き時間にスマホゲームで遊
ぶよりは」と様々な通信教育講座の受講も積

康経営を実践するアキツの更なる躍進に期待
したい。

極的に後押しし、自己啓発を促している。こ
こでも結果が 60 点以上であれば費用は会社
負担、90 点以上になると報奨金を出すこと
としている。社員の士気も上がり、「ペン習
字」が一番の人気講座だそうだ。

18 時 30 分にパソコンの電源を落とす

こうした様々な取組みを実践するアキツだ

が、ワークライフバランスの確保にも余念が
ない。毎日 18 時 30 分には一斉にパソコン
の電源を落とし、それ以降は、現場もオフィ

コラム

社員食堂の一角に畳のスペースを設置

3

こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に

つだ。ラインケアコースやセルフケアコース



こうした取組みの成果は、メンタルヘルス


ス・マネジメント検定試験の受験もそのひと

テレワーク勤務者へのメンタルヘルス対策の取組み
(株式会社ジョイゾー)

テレワーク勤務者へのメンタルヘルス対策

では、お互いの様子が見えにくいという状況

の取組みを行っている株式会社ジョイゾー

にも直面する。こうした問題を解消するため

(以下「ジョイゾー」
)を訪ね、お話を伺っ

に、バーチャルオフィスを導入し、お互いの

た。

様子がわかるよう、オンライン上で社内を可

テレワークで見えてきた課題

視化した。
また、仕事上の軽微な困りごとは、誰もが

ジョイゾーは、システム開発を主な事業内

見られるチャット上にメッセージを出すこと

容としている 2010(平成 22)年創業の IT

により他の社員から反応や助言がもらえ、問

企業である。2016(平成 28)年より一部

題解決につながった。チャット上では、仕事

の社員を対象にテレワークを導入していた

以外の雑談も OK だ。業務上重要な相談など

が、コミュニケーションに関する課題が次第

の場合は、オープンなチャットとは別の空間

に顕在化してきたことにより、様々な取組み

も用意されている。また、自分の所属外の

を行ってきた。

チームのやりとりを見ることもできるため、

テレワークの下では、対面でのコミュニ
ケーションが減少する。また、オンライン上

隣のチームがどのような業務をしているのか
といったこともわかるという。

令和 6 年版

厚生労働白書

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