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令和6年版厚生労働白書 全体版 (288 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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物価上昇の影響等、足下の社会経済情勢等を総合的に勘案し、2023(令和 5)
、2024(令
和 6)年度の臨時的・特例的な対応として、検証結果に基づく消費実態の水準に世帯人員
一人当たり月額 1,000 円を加算するとともに、加算を行ってもなお従前(2023 年 9 月ま
で)の基準額から減額となる世帯については従前の基準額を保障することとした(2023
年 10 月施行)


5 生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の見直しについて

生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度については、
「生活困窮者等の自立を促進す

るための生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律」(平成 30 年法律第 44 号)の附
則第 8 条において、「施行後 5 年を目途として、改正後の規定の施行の状況について検討



3

を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずる」とされて
いる。この規定等を踏まえ、2021(令和 3)年 10 月以降、生活困窮者自立支援制度につ
いては「生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理のための検討会・ワーキンググ

自立した生活の実現と暮らしの安心確保

ループ」において、生活保護制度については「生活保護制度に関する国と地方の実務者協
議」において議論を行った。
2022(令和 4)年 6 月からは「社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会」
において議論を深め、同年 12 月に「中間まとめ」が取りまとめられた。
2023(令和 5)年 9 月から同部会を再開し、同年 12 月には「最終報告書」が取りまと
められ、
「中間まとめ」で検討が必要とされた事項について、具体的な方向性が示された。
また、単身高齢者世帯の更なる増加や持ち家比率の低下等により、住まい支援に対する
ニーズが今後ますます高まることにかんがみ、
「全世代型社会保障構築会議」や「住宅確
保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討会」
(国土交通省・厚生労働省・
法務省の 3 省合同で開催)における議論も踏まえ、居住支援に関する制度見直しの具体的
な方向性についても「最終報告書」において整理された。
「最終報告書」において示された方向性等を踏まえ、2024(令和 6)年 2 月に、①居住
支援の強化のための措置、②子どもの貧困への対応のための措置、③支援関係機関の連携
強化等を盛り込んだ「生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案」を国会に提出し
た。

第4節

困難な問題を抱える女性への支援

(1)困難な問題を抱える女性への支援

女性が抱える困難な問題は、性暴力や性的虐待、性的搾取等の性的な被害や家庭関係の

破綻、生活困窮など、多様化するとともに複合化し、そのために複雑化している。このよ
うな状況は、新型コロナウイルス感染症の影響により顕在化し、「孤独・孤立対策」と
いった視点を含め新たな女性支援強化が喫緊の課題となった。
こうした中、困難な問題を抱える女性を支援する施策を、従前の根拠法であった旧売春
防止法から脱却させ、支援対象者の意思の尊重と福祉の増進、人権の擁護等を理念とする
新たな支援の仕組みを構築する「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」
(令和 4

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令和 6 年版

厚生労働白書