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令和6年版厚生労働白書 全体版 (383 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

水痘、B 型肝炎、ロタウイルス感染症(以上の疾病を A 類疾病という。)やインフルエン
ザ、高齢者の肺炎球菌感染症、新型コロナウイルス感染症(2024(令和 6)年度より)
(以上の疾病を B 類疾病という。
)の 17 疾病であり、接種する年齢、接種回数、接種間隔、
接種に用いるワクチンの種類などを関係政省令*19 に規定している。
予防接種は、感染症の発生とまん延の予防に大きな効果を持つ反面、ワクチンの性質上
ごくまれにではあるが重い副反応*20 の発生を避けられないため、予防接種の効果や安全
性、健康被害が生じたときの救済制度などに関して、接種を受ける者やその保護者の十分
な理解と同意の下に実施するべきものである。そのため、厚生労働省や各地方公共団体で
は、ホームページやリーフレットなどの各種媒体を通じて適切な情報提供に努めている。

(2)定期接種に追加するワクチンについて

「予防接種制度の見直しについて(第二次提言)

(2012(平成 24)年 5 月、厚生科学審

議会感染症分科会予防接種部会)において他の先進諸国と比べて公的に接種するワクチン
の種類が少ないとされる、いわゆるワクチン・ギャップの解消に取り組むこととされたこ
とや 2013(平成 25)年 3 月の予防接種法改正法の衆議院、参議院両院の附帯決議などを
たふくかぜ、高齢者の肺炎球菌感染症、B 型肝炎)のうち、2014(平成 26)年 10 月か
ら水痘と高齢者の肺炎球菌感染症のワクチンが、2016(平成 28)年 10 月から B 型肝炎
のワクチンが定期接種化された。
おたふくかぜのワクチンについては、より副反応の発生頻度が低いワクチンの開発が望
ましいとの厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会などでの結論に基づき、ワクチン製
造販売企業に対して開発要請を行い、定期接種化に向けた課題の整理、検討を行ってい



る。

健康で安全な生活の確保

踏まえ、「広く接種を促進していくことが望ましい」とされた 4 つのワクチン(水痘、お

また、ロタウイルス感染症のワクチンについては 2020(令和 2)年 10 月から、予防接

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種法に基づく定期接種となった。
2024(令和 6)年 4 月からは、新型コロナウイルス感染症のワクチンが予防接種法に
基づく定期接種に追加された。

(3)HPV ワクチン*21 について

HPV ワクチンの定期接種については、広範な慢性の疼(とう)痛や運動障害を中心と

する多様な症状が接種後に見られたことから、2013(平成 25)年 6 月以来、積極的勧奨
を差し控えていた。
その後、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審
議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会において、HPV ワクチンの有効性
及び安全性に関する評価、接種後に生じた症状への対応、情報提供の取組み等について継
続的に議論が行われ、2021(令和 3)年 11 月には、最新の知見を踏まえ、改めて HPV
ワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性
* 19 予防接種法施行令(昭和 23 年政令第 197 号)
、予防接種法施行規則(昭和 23 年厚生省令第 36 号)、予防接種実施規則(昭和 33 年
厚生省令第 27 号)
* 20 ワクチン接種により免疫をつけることに伴って発生する、免疫の付与以外の反応。通常の医薬品でいう「副作用」と同様の意味。
* 21 HPV(ヒトパピローマウイルス)感染症を防ぐワクチン

令和 6 年版

厚生労働白書

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