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令和6年版厚生労働白書 全体版 (409 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

制に係る評価項目の見直しを含め都道府県における薬事監視の体制を強化するとともに、
国と都道府県の薬事監視の速やかな情報共有を含めた連携体制の整備を行うこととしてい
る。

4 薬剤師の資質向上と薬局機能の強化等

(1)薬剤師の資質向上

医療の高度化、医薬分業の進展などに伴う医薬品の適正使用の推進といった社会的要請

に応えるため、大学における薬学教育及び卒後の生涯学習を充実させることにより、薬剤
師の資質向上に努める必要がある。これを踏まえ、大学における薬学教育については、臨
床に係る実践的な能力を培うことができるよう、2006(平成 18)年度から、修業年限を
4 年から 6 年に延長し、6 年制課程を修めて卒業した者に薬剤師国家試験の受験資格を与
えることとした。
また、2023(令和 5)年 2 月に薬学教育モデル・コア・カリキュラムが改訂され、
2024(令和 6)年度入学生から適用された。本改訂によるモデル・コア・カリキュラム
では、新たな「薬剤師として求められる基本的な資質・能力」を提示し、課題の発見と解
基づいたカリキュラム作成の自由度が高められたほか、多職種連携の推進の観点から医
学・歯学・薬学の教育内容が一部共通化された。

(2)薬局機能の強化と患者本位の医薬分業の推進
薬局は、医療提供施設として、地域医療計画の

下、在宅医療や医薬品等の供給などを通じて地域医



療に貢献することが期待されている。

健康で安全な生活の確保

決を科学的に探究する人材の育成を目指す内容とされた。さらに、各大学の創意・工夫に

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また、処方箋を交付する医師とその処方箋に基づ



き調剤する薬剤師が、それぞれの専門分野で業務を
分担する医薬分業については、医薬品の適正使用の
観点から、その推進に努めている。2022(令和 4)
年度の院外処方箋発行枚数は約 8.0 億枚に達し、処方箋受取率は 76.6%(公益社団法人日
本薬剤師会「処方箋受取率の推計」
(2022 年度)
)と推計されている。
一方、規制改革推進会議等で、現状の薬局が本来の医薬分業における役割やコストに見
合うサービスを提供できていないとの指摘がなされたことを踏まえ、2015(平成 27)年
10 月 23 日に「患者のための薬局ビジョン」を策定・公表した。
「患者のための薬局ビジョ
ン」では、かかりつけ薬剤師・薬局が持つべき機能として、服薬情報の一元的・継続的把
握とそれに基づく薬学的管理・指導、24 時間対応・在宅対応、医療機関等との連携など
を提示した。
2016(平成 28)年 10 月からは、かかりつけ薬剤師・薬局の基本的な機能を備えた上
で積極的に地域住民の健康の維持、増進を支援する「健康サポート薬局」の届出・公表を
開始した。また、患者の薬局の選択に資するよう、2019(令和元)年 12 月の医薬品医療
機器等法改正により、かかりつけ薬剤師・薬局における基本的機能や高度薬学管理機能を
備えた薬局を地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局として認定し表示を認める制度が設

令和 6 年版

厚生労働白書

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