令和6年版厚生労働白書 全体版 (279 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
にするため、本制度について、職業訓練受講給付金の支給要件の緩和や訓練対象者の拡大
等の見直しを行い、当該制度の活用促進を図った。
なお、求職者支援訓練には、多くの職種に共通する基本的能力を習得するための「基礎
コース」と、基本的能力と特定の職種の職務に必要な実践的能力を一括して習得するため
の「実践コース」がある。
また、ハローワークは求職者に対してキャリアコンサルティングを実施し、適切な訓練
へ誘導するとともに、個々の求職者の状況を踏まえて作成した就職支援計画に基づき、訓
終了した訓練コースの雇用保険適用就職率は、基礎コース 57.1%、実践コース 59.0%と
なっている。
3 雇用保険制度
雇用保険制度は、労働者が失業した場合や自ら職業に関する教育訓練を受けた場合、育
児休業を取得した場合等に給付を行うとともに、失業の予防や労働者の能力開発等のため
の事業を行うなど、雇用に関する総合的機能を有する制度として運営されている。
新型コロナウイルス感染症の雇用への影響に対処するために雇用調整助成金の拡充等の
特例措置を講じた結果、雇用保険財政の状況は急速に悪化し、失業等給付の保険料率は
2023(令和 5)年度から原則である 0.8%としている。2022(令和 4)年度末をもって上
2
女性、若者、高齢者等の多様な働き手の参画
2022(令和 4)年度においては、約 4.0 万人が訓練を受講した。また、2022 年度中に
章
組んでいる。
第
練期間中から訓練修了後まで、一貫して就職支援を行い、求職者の早期の就職に向け取り
記の特例措置は終了したため、2023 年度の収支は安定的に推移したものの、雇用のセー
フティネットとしての役割を十分に果たすことができるよう、今後も制度の安定化を図っ
ていく必要がある。
一方、雇用保険制度については、子育て支援の強化やリ・スキリングの推進等の観点か
ら制度の充実を求められていたことから、2023 年 9 月以降、労働政策審議会においてそ
の見直しについて議論を進め、2024(令和 6)年 1 月に報告書をとりまとめた。この内
容に沿って、多様な働き方を効果的に支えるとともに、労働者の主体的なキャリア形成を
支援するため、
・雇用保険の適用拡大
・教育訓練やリ・スキリング支援の充実
・育児休業給付に係る安定的な財政運営の確保
等を内容とする「雇用保険法等の一部を改正する法律案」を 2024 年 2 月に第 213 回通常
国会に提出するとともに
・出生後休業支援給付の創設
・育児時短就業給付の創設
をその内容に含む「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案」も 2024 年 2 月に
第 213 回通常国会に提出した。
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厚生労働白書
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