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令和6年版厚生労働白書 全体版 (459 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

とメキシコ、欧州委員会(EC)の保健担当閣僚等の会合として、世界健康安全保障イニ
シアティブ(Global Health Security Initiative:GHSI)が毎年開催されている。2023
(令和 5)年 5 月には、日本で閣僚級会議が開催され、生物、化学、放射線、核(CBRN)
の脅威に対する国際的な健康への備えと対応の強化と、CBRN 脅威に対応するために必
要な危機対応医薬品等(MCM)へのアクセスを確保するための準備と連携の重要性につ
いて議論した。
そのほか、2024(令和 6)年 2 月に第 6 回 Tokyo AMR One-Health Conference
(AMR ワンヘルス東京会議)を開催し、2016(平成 28)年 4 月の AMR アジア保健大臣
会合にて創設された「AMR に関するアジア太平洋ワンヘルス・イニシアチブ(ASPIRE)

の 4 つの優先領域である、①サーベイランス・システムと検査機関ネットワーク、②医療
マネジメント、③抗微生物薬のアクセスと規制、④研究開発を各国で協力して推し進めて
いくためにワーキンググループの進捗を共有した。
2023 年 8 月には、アジア太平洋経済協力(Asia Pacific Economic Cooperation:
APEC)2023 保健ハイレベル会合が開催され、
「プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)と
パンデミック予防」
、「イノベーションとデジタルヘルス」及び「ジェンダーと健康の公平
性」の 3 つのテーマについて議論された。
我が国からは、「持続可能な医療財政」のセッションにおいて、日本の抱える医療財政
課題とそれに対する取組みとして「地域包括ケアシステム」等について紹介するととも
に、日本が 1961(昭和 36)年に国民皆保険制度を整え、ユニバーサル・ヘルス・カバ
レッジを早期達成した知見を APEC の国や地域と共有し、当該地域で推進していくため
の日本の国際的なリーダーシップをアピールした。
2023 年 9 月には、第 78 回国連総会ハイレベルウィークの中で、ユニバーサル・ヘル
ス・カバレッジハイレベル会合が開催された。日本が同年に議長国として開催した G7 長
「より健康な未来に向けた協働」のために平時にも有事にも資するユニバーサル・ヘル
ス・カバレッジ達成への取組みをさらに進めることや、健康危機への予防・備え・対応の
ための国際的な協調の必要性について発信した。
さらに、日本の製薬産業の研究開発力を活かして開発途上国向けの顧みられない熱帯
る 公 益 社 団 法 人 グ ロ ー バ ル ヘ ル ス 技 術 振 興 基 金(Global Health Innovative

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Technology Fund:GHIT)
、世界的に重大な影響を与えうるが平時において需要が少な



病、マラリア、結核に対する医薬品、ワクチン及び診断薬の研究開発を官民連携で促進す

国際社会への貢献

崎保健大臣会合及び G7 財務大臣・保健大臣合同会合の成果を踏まえ、世界中の人々の

いエボラ出血熱等の感染症へのワクチンの研究開発を支援する感染症流行対策イノベー
ション連合(Coalition for Epidemic Preparedness Innovations:CEPI)、開発途上
国における予防接種体制の整備やワクチン等の普及を支援する Gavi ワクチンアライアン
ス(Gavi)、及び薬剤耐性菌感染症に対する新規治療薬の開発を推進するグローバル抗菌
薬 研 究 開 発 パ ー ト ナ ー シ ッ プ(Global Antibiotic Research and Development
Partnership:GARDP)において、それぞれガバナンスに深く関与するとともに資金拠
出を行っている。
また、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(Global Fund)への拠出を通じ、途上
国における三大感染症(エイズ、結核、マラリア)対策及び保健システム強化に対する支

令和 6 年版

厚生労働白書

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