令和6年版厚生労働白書 全体版 (373 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
熱への行政対応の手引き」を作成し、都道府県などへ周知を行ってきた。
(3)厚生労働省の取組みについて
感染症対策においては、発生後速やかに患者を治療し、まん延を防止することが重要で
あるため、国や都道府県では、感染症法上のエボラ出血熱を含む一類感染症の患者の入院
を担当する特定感染症指定医療機関や第一種感染症指定医療機関の整備を進めており、
2019(平成 31)年 4 月 1 日時点で全ての都道府県において設置が完了している(2023
(令和 5)年 4 月 1 日 56 医療機関 106 床)
。
また、海外の研究機関から分与されたエボラ出血熱ウイルス等の一類感染症の病原体を
もとに国立感染症研究所(BSL-4)において患者の診断のための検査法の整備を行った。
加えて、エボラ出血熱を始めとした、国内でほとんど経験することのない感染症につい
て海外で医療研修を行う「一類感染症等予防・診断・治療研修事業」を実施しており、さ
らに、国際的に脅威となる感染症の危機管理対応で中心的な役割を担う将来のリーダーを
育成するため、2015(平成 27)年度から「感染症危機管理専門家(Infectious Disease
Emergency Specialist:IDES)養成プログラム」を開設し、国立感染症研究所や WHO
健康で安全な生活の確保
等の国内外の関係機関と連携して、人材育成に努めている。
2 麻しん・風しん対策について
麻しんについては、2015
( 平 成 27) 年 3 月 27 日 に
WHO 西 太 平 洋 地 域 事 務 局
により日本が排除状態にある
第
ことが認定された一方で、海
7
外渡航歴のある者や海外から
章
の入国者を発端とする麻しん
の集団発生が散発しており、
注意喚起を行うとともに普及
啓発を継続している。2020
(令和 2)年の新型コロナウ
イルス感染症の流行以降、麻
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風しんの追加的対策に関するポスター
しんの報告は低調となってい
たが、2023(令和 5)年以降世界的にも麻しんの流行が報告されており、今後、輸入症
例や国内における感染伝播事例が増加する可能性があることに注意が必要である。
風しんについては、2018(平成 30)年に患者数が増加したことを受けて、同年 12 月
に「風しんに関する追加的対策」を取りまとめ、これまで定期の予防接種を受ける機会が
なく、抗体保有率が他の世代と比べて低い 1962(昭和 37)年 4 月 2 日から 1979(昭和
54)年 4 月 1 日までの間に生まれた男性を対象に、2025(令和 7)年 3 月 31 日までの時
限措置として、全国において原則無料で抗体検査と予防接種法に基づく定期接種を実施す
ることにより、対象世代の男性の抗体保有率の引上げに取り組んでいる。
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厚生労働白書
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