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令和6年版厚生労働白書 全体版 (390 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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ける屋内全面禁煙が 71.6%、喫煙専用室設置が 9.2%となっている。
また、2022(令和 4)年には「たばこ対策に関する世論調査」を行い、「健康増進法の
一部を改正する法律」による健康増進法の改正内容や喫煙による健康影響に関する知識に
ついて調査を行った。
これらの調査結果を踏まえ、たばこ対策、受動喫煙対策に関する取組みを推進してい
く。

(5)飲酒

アルコールは、様々な健康障害との関連が指摘されており、アルコール性肝障害、膵炎

等の臓器障害、高血圧、心血管障害、がん等に深く関連する。また、近年は若者や妊娠中
の飲酒の弊害がより強く認識されるようになっている。2010(平成 22)年 5 月の WHO
総会において、
「アルコールの有害な使用を軽減するための世界戦略」が採択されるなど、
国際的に見ても各国の事情に応じたアルコール対策は重要な課題と認識されている。
こうした状況を踏まえ、厚生労働省では、「健康日本 21(第三次)」における飲酒領域
の目標として、①「生活習慣病(NCDs)のリスクを高める量を飲酒している者の減少」、
健康で安全な生活の確保



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②「20 歳未満の者の飲酒をなくす」ことを設定した。また、ライフコースアプローチを
踏まえた健康づくりに関する目標のうち、女性に関するものとして、③生活習慣病
(NCDs)のリスクを高める量を飲酒している女性の減少を設定し、それぞれについて、
数値目標を定め、取組みを進めていくこととしている。また、健診・保健指導の現場で活
用されている「標準的な健診・保健指導プログラム(令和 6 年度版)」では、問題飲酒者
に対するスクリーニングテストや減酒支援のほか、飲酒の質問項目に沿って作成した、飲
酒に係るリスクの評価(生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者)の表を提示し
た。生活習慣病の発症予防・重症化予防を多角的に推進していくためには、保健・医療の
現場における生活習慣の改善支援の一環として、食生活・身体活動・禁煙の支援とともに
減酒支援を推進していくことが重要である。
さらに、
「アルコール健康障害対策基本法」
(平成 25 年法律第 109 号)に基づく「アル
コール健康障害対策推進基本計画」については、2021(令和 3)年度からのおおむね 5
年間を対象期間とする第 2 期計画が 2021 年 3 月に閣議決定され、アルコール健康障害の
発生予防に向けた重点目標を設定するなど、総合的な対策の推進を図っている。また、
2024(令和 6)年 2 月には、第 2 期計画の基本的施策として、飲酒に伴うリスクに関する
知識の普及の推進を図るため、国民それぞれの状況に応じた適切な飲酒量・飲酒行動の判
断に資する「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を公表した。

(6)歯・口腔の健康

歯・口腔の健康が社会生活の質の向上に寄与することや歯・口腔の健康と全身の健康と

の関連性についても指摘されていることを踏まえると、歯科疾患の予防や口腔機能の獲
得・維持・向上等の歯・口腔の健康づくりは重要である。このため、歯・口腔の健康づく
りの取組みをさらに強化していくことが求められる。
歯・口腔の健康づくりに際しては、2011(平成 23)年 8 月に成立した「歯科口腔保健
の推進に関する法律」に基づき、2012(平成 24)年 7 月に国や地方公共団体が歯科口腔

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厚生労働白書