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令和6年版厚生労働白書 全体版 (456 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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取 り 組 む 行 動 に つ い て ま と め た「G7
Global Plan for UHC Action
Agenda」を採択し、世界でもいち早く
国民皆保険を達成し、ユニバーサル・ヘ
ルス・カバレッジに係る国際的な議論を
リードしてきた国として、世界全体のユ
ニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成の
ための取組みの加速化に貢献した。加え
て、 同 年 5 月 13 日 に G7 財 務 大 臣・ 保
健大臣合同会合も開催し、平時からの緊

会合の様子

密な財務・保健連携の重要性について議論を行い、「財務・保健連携強化及び PPR ファイ
ナンスに関する G7 共通理解」を取りまとめた。また、同年 10 月 31 日には、G7 として
初めてとなる保健、農業、環境の 3 分野合同での「G7 ワンヘルス・ハイレベル専門家会
合」を開催し、
「ワンヘルス・アプローチに関する G7 共通理解」を取りまとめた。
G20 とは、G7 に加え、アルゼンチン、豪州、ブラジル、中国、インド、インドネシア、
メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ(アルファベット順)が
参加する枠組みである。2023 年の G20 については、8 月にインド(ガンディーナガル)
において保健大臣会合が開催された。①健康危機への予防・備え・対応、②安全で、有効
な、質の高い感染症危機対応医薬品等(Medical Countermeasures:MCM)へのアク
セス、③ユニバーサル・ヘルス・カバレッジと保健サービス向上のためのデジタルヘルス
について議論が行われ、同内容をまとめた成果文書及び議長総括が発出された。
同年 8 月 19 日には、G20 財務大臣・保健大臣合同会合も開催され、パンデミック対応
における財務・保健連携の必要性等について意見交換が行われた。
国際社会への貢献



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(2)世界保健機関(WHO)

WHO は、全ての人々が可能な最高の健康水準に到達することを目的とし、感染症対

策、医薬品・食品安全対策、健康増進対策等を行う国際機関である。日本は、総会や執行
理事会における審議や決定等に積極的に関与している。
今般の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行にともない、WHO のもつ健康危機
対応能力に対して注目が集まるとともに、WHO の組織統治の検証・改革の必要性や安
定した資金調達方法が様々な場において議論されている。2023(令和 5)年 5 月に開催
された第 76 回 WHO 総会では、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを含む健康危
機対応やユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成に向けたプライマリ・ヘルス・ケア
(Primary Health Care:PHC)
、持続可能な財政の在り方等について議論された。また、
2023 年 10 月には、第 74 回 WHO 西太平洋地域委員会が開催され、西太平洋地域におけ
る事業について議論された。
今後注目される WHO における取組みには、①パンデミックへの予防、備えと対応に
関 す る WHO の 新 た な 法 的 文 書(WHO convention, agreement or other
international instrument on pandemic prevention, preparedness and response:
WHO CA+、いわゆる「パンデミック条約」
)の策定、②国際交通及び取引に与える影

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令和 6 年版

厚生労働白書