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令和6年版厚生労働白書 全体版 (293 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

いただくなど、式典に参加していただいている*4。
厚生労働省主催の千鳥ヶ淵戦没者墓苑拝礼式では、毎年春に、皇族の御臨席を仰ぎ、国
の施設である千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納められている遺骨に対して拝礼を行っている*5。ま
た、拝礼式においては、遺骨収集事業により収容した戦没者の遺骨のうち、遺族に引き渡
すことのできない遺骨の納骨を行っている。

(2)昭和館・しょうけい館

戦中・戦後の国民生活上の労苦を伝える「昭和館」及び戦傷病者とその家族の労苦を伝

える「しょうけい館」では、さきの大戦における、兵士、戦後強制抑留者及び海外からの
引揚者の労苦を伝える「平和祈念展示資料館」
(総務省委託)と連携し、小・中学生など

て地方展を同時開催した。
アルを行うとともに、移転記念企画展を開催した。
加えて、
「昭和館」及び「しょうけい館」においては、戦中・戦後の労苦体験を後世へ
着実に継承するため、2016(平成 28)年度から 2021(令和 3)年度までの間、戦後世
代の語り部の育成事業を実施した。さらに、2019(令和元)年度からは、戦後世代の語
り部の活動事業を実施し、2023 年度においても毎月の定期講話会を開催した。また、
「昭
和館」においては、より幅広い方に戦中・戦後の労苦を知っていただくため、自宅等から
でも同館が所蔵する映像・音響資料を閲覧できるデジタルアーカイブを公開した。

2 戦没者の遺骨収集事業、慰霊巡拝等の推進

自立した生活の実現と暮らしの安心確保

なお、
「しょうけい館」は 2023 年 10 月 25 日に所在地を移転し、常設展示のリニュー

3



5)年度は、「昭和館」
、「しょうけい館」及び「平和祈念展示資料館」が、宮城県におい



を対象とした「夏休み 3 館めぐりスタンプラリー」を実施している。また、2023(令和

(1)遺骨収集事業

先の大戦では、約 310 万人の方が亡くなり、そのうち、海外(沖縄及び硫黄島を含む。


における戦没者は約 240 万人に及ぶが、これまでに収容された遺骨は約 128 万柱であり、
現時点においても約 112 万柱*6 が未収容となっている。厚生労働省では、1952(昭和
27)年度以降、相手国政府の理解が得られた地域などから順次遺骨収集を行い、これま
でに約 34 万柱を収容している。
2016(平成 28)年 3 月に議員立法により成立した「戦没者の遺骨収集の推進に関する
法律」
(平成 28 年法律第 12 号。以下「遺骨収集推進法」という。)によって、遺骨収集が
国の責務であること、2024(令和 6)年度までの期間を遺骨収集の推進に関する施策の
「戦没者の遺骨収集の推進に
集中実施期間とすることなどが定められた*7。同法に基づき、
関する基本的な計画」(平成 28 年 5 月 31 日閣議決定。以下「基本計画」という。)を策定
し、一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会とともに、官民一体となって戦没者の遺骨
収集を実施している。
*4
*5
*6
*7

2020(令和 2)年、2021(令和 3)年、2022(令和 4)年、2023(令和 5)年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点か
ら縮小開催。
2020 年、2021 年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から中止、2022 年、2023 年は縮小開催。
このうち、相手国の事情により収容自体が困難となっている地域に眠る遺骨(約 23 万柱)及び海没した遺骨(約 30 万柱)を除いても
なお、約 59 万柱が未収容のままとなっている。
このほか、関係行政機関の間で連携協力を図ること、厚生労働大臣が指定する法人が、戦没者の遺骨に関する情報収集や遺骨収集を行う
こと等が定められた。

令和 6 年版

厚生労働白書

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