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令和6年版厚生労働白書 全体版 (448 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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に新たに心理職等専門職員を配置することで、医療機関での診断時間を短縮し、初診待機
の解消を図る「発達障害専門医療機関初診待機解消事業」を実施している(図表 8-1-7)。
また、国立障害者リハビリテーションセンターでは、市町村や事業所への支援、医療機
関との連携や困難事例の対応などを行う発達障害者地域支援マネジャー等の専門職に向け
た研修に加え、各種セミナー等を開催し、人材育成に取り組んでいる。
図表 8-1-7

発達障害専門医療機関初診待機解消事業

【事業概要】
都道府県等は、発達障害の診断を行う医療機関が実施している発達障害のアセスメント等について、アセ
スメントを行う職員の配置、外部への委託、行動観察等の情報提供を受けるなどにより、アセスメントの強
化を行う。

受診申込

現在

①患者のアセスメント
②患者の診断
③保護者へのカウンセリングを実施

発達障害児者
とその家族

診断医療機関

課題
アセスメント等に時間がかかるため
待機期間が長期化

アセスメント強化

都道府県等は状況に応じて以下の(ア)~(ウ)のいずれか、またはすべてを実施することができる
(イ)児童発達支援センター等に
アセスメントを委託

(ウ)診断医療機関のケースワーカー等
による行動観察等
訪問

配置

初診待機解消事業

障害者支援の総合的な推進



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(ア)診断医療機関にアセスメント
対応職員を配置

【アセスメント対応職員】 【診断医療機関】

【児童発達支援センター等】

○医療機関内でアセスメント、カウンセリ
ングを実施する職員を配置することでア
セスメントを強化し、円滑な診療につな
げる

○児童発達支援センター、発達障害者支援
センター等に委託し、患者のアセスメン
トや保護者へのカウンセリングを実施し、
診断医療機関に引き継ぐ

【診断医療機関の
【こどもが通う施設】
ケースワーカー等】
○こどもが通う施設等に出向き行動観察の
視点等を伝えつつ行動観察等を依頼し、
得られた情報を関係機関と共有しアセス
メントの参考とする

アセスメント強化を行うことで診断期間を短縮
*診断待機中にアセスメント等を実施することで家族の不安も軽減

(4)発達障害児支援に関する福祉・教育分野の連携の推進

各自治体において、発達障害をはじめ障害のあるこどもへの支援を教育委員会と福祉部

局が所管しており、福祉と教育分野の切れ目ない連携が不可欠である。このため、2019
(令和元)年度より、市町村内における家庭・教育・福祉の連携推進、地域支援対応力向
上のための協議の場の設置や福祉機関と教育機関等との連携を担うコーディネーターを配
置する「家庭・教育・福祉連携推進事業」を実施している。
また、こども大綱やこども未来戦略(2023(令和 5)年 12 月 22 日閣議決定)におい
て、福祉・教育分野の連携の促進が盛り込まれ、2024(令和 6)年度障害福祉サービス
等報酬改定においては、教育と連携した様々な取組みについて評価の充実を図った。

4 障害者扶養共済制度(しょうがい共済)

障害のある人を育てている保護者が毎月掛金を納めることで、その保護者が亡くなった

ときなどに、障害のある人に一定額の年金を一生涯支払う制度として、
「障害者扶養共済
制度(愛称:しょうがい共済)」が、すべての都道府県・政令指定都市で実施されている。
この制度は、独立行政法人福祉医療機構が地方自治体独自の制度を再保険して補完する仕

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令和 6 年版

厚生労働白書