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令和6年版厚生労働白書 全体版 (408 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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一般消費者を調査員とし、全国の薬局・店舗販売業等を対象として、医薬品の販売ルール
を遵守しているかを確認するための調査を行っている。
情報通信技術の進歩やセルフケア・セルフメディケーションの推進、新型コロナウイル
ス感染症の影響によるオンラインでの社会活動の増加など、一般国民における医薬品を巡
る状況は大きく変化しており、加えて、一般用医薬品の濫用など安全性確保に関する課題
も生じてきている状況にある。これらにかんがみ、医薬品のリスクを踏まえ、医薬品の安
全かつ適正な使用を確保するとともに、国民の医薬品へのアクセスを向上させる観点か
ら、医薬品販売制度の必要な見直し等について検討を行うため、
「医薬品の販売制度に関
する検討会」を開催し、議論を行った。2024(令和 6)年 1 月にその結果を取りまとめ
て公表したところであり、今後これを基にさらなる検討を進めることとしている。

3 医療用医薬品の品質確保対策

(1)偽造品対策

2017(平成 29)年 1 月、C 型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が卸売販売業

者、薬局を通じて、患者に渡る事案が発生した。偽造品を使用した場合、期待する治療効
健康で安全な生活の確保



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果が得られず、健康被害が生じる可能性もあり、偽造品の流通は保健衛生上の大きな問題
である。
本事案を受け、2017 年 10 月に、薬局開設者等に課される医薬品の譲受・譲渡時の記
録事項として、相手方の身元確認の方法、ロット番号、使用期限等を追加すること等につ
いて省令改正を行った。
一方、海外から個人輸入される医薬品の一部に偽造品が含まれることが知られているこ
とから、2013(平成 25)年に「あやしいヤクブツ連絡ネット」を開設し、個人輸入され
た医薬品等に関連する健康被害等の情報収集、ホームページ(https://www.yakubutsu.
mhlw.go.jp/)や X(旧 Twitter)などを通じた国民への情報提供、電話での相談対応を
実施している。
さらに、2014(平成 26)年からインターネットパトロール事業を開始し、医薬品の不
正なインターネット販売を能動的に監視し、違反サイトについてはレジストラ等にドメイ
ンの停止を要請するなどの対応を行っている。
また、模造医薬品の流通等の不正事案に迅速に対処するため、2020(令和 2)年 9 月
に麻薬取締官及び麻薬取締員に模造医薬品に関する取締り権限が付与された。

(2)後発医薬品等への信頼回復

2020(令和 2)年以降、後発医薬品の製造業者等について、製造管理及び品質管理上

の法令違反などによって行政処分が相次ぎ、後発医薬品等の品質や安全性に対する国民の
信頼を失墜させる事案が続いて発生した。これを踏まえ、類似事案の再発を防止し、医薬
品の適切な品質と安全性を確保するため、①医薬品製造販売業者等に対する法令遵守体制
整備の義務付け、②製造業者に対する無通告立入検査の強化、③行政処分基準の厳格化な
どの措置を講じた。
さらに、薬事監視のより一層の強化を図るため、
「創薬力の強化・安定供給の確保等の
ための薬事規制のあり方に関する検討会」における議論を踏まえ、製造所における管理体

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令和 6 年版

厚生労働白書