令和6年版厚生労働白書 全体版 (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に
1
同居の主な介護者の悩みやストレスの原因
悩みやストレスありの内訳(主なもの)
住まいや生活環境
家族の仕事
自分の仕事
家事
悩みやストレスなし
12747
家族の病気や介護
自分の病気や介護
悩みやストレスあり
31747
収入・家計・借金等
自由にできる時間がない
生きがいに関すること
家族以外との人間関係
家族との人間関係
0
5000
10000
15000
20000
25000
30000
こころの健康を取り巻く環境とその現状
不詳
1370
章
図表 1-1-15
第
は、在宅介護をめぐる近年の世帯構造の変化とも無関係ではないだろう。
(注 1)悩みやストレスありの内訳(主なもの)は複数回答可
(注 2)図表中の数字は介護を要する者数 10 万対
資料:厚生労働省「2022(令和 4)年 国民生活基礎調査」に基づき、厚生労働省政策統括官付政策立案・評価担当参事官
室作成
身体的な疾患への罹患*14
⑤
(身体の病気によるストレスが、こころの不調の原因となる場合がある)
身体の病気に罹ると、その診断や治療経過のなかで様々なストレスを経験するといわれ
る。たとえば、壮年期・中年期以降に患いやすいといわれる、がん、循環器病、糖尿病、
COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの生活習慣病は、我が国の医療費の約 3 割、死亡者数
の約 6 割を占めており、高齢化を背景に今後も罹患者や死亡者の増加が見込まれているが、
このうちがんについてみると、多くの人が診断の告知の際に大きな衝撃を受け、その後 1
~2 週間程度、気持ちが不安定になり、食欲不振や不眠などの症状が出るといわれる。そ
の時期を過ぎると、現実の問題に向き合い、困難を乗り越えようとする力が徐々に湧いて
くるようになるとされるが、なかには、気分の落ち込みや不安など、精神的に不安定な状
態が継続することもあり、精神科医や公認心理師などによるこころのケアが必要になる場
合もあるとされる。
また、糖尿病患者についてはうつ病になりやすく、反対に、うつ病患者も糖尿病になり
やすいといわれている。心疾患や脳血管疾患などの循環器病についても同様の指摘がされ
ており、循環器病の患者のなかにはうつ病を発症している人も少なくなく、うつ病になる
と循環器病の再発や予後に良くない影響があるとされている。
(3)高齢期・老年期
①
喪失体験と生活の不活発
(豊かな収穫を得ていく時期であるが、様々な喪失体験にも直面しやすい)
65 歳以降の高齢期・老年期は、人生の完成期に向かって、仕事中心の生活サイクルか
* 14 身体的な疾患への罹患によるこころの健康への影響については、厚生労働省「生活習慣病予防のための健康情報サイト」の「から
だの病気とこころ」を参照した。また、糖尿病については、国立国際医療研究センターのウェブサイト「糖尿病情報センター」掲載の
「関連する病気」も参照した。
令和 6 年版
厚生労働白書
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