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令和6年版厚生労働白書 全体版 (368 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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を公表し、DNA シークエンサー等を用いた遺伝子解析システムの「医薬品、医療機器等
の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
(昭和 35 年法律第 145 号)上の取扱い
を明確化することで、開発を推進している。
他方、患者のアクセスの確保については、
「難病の患者に対する医療等に関する法律」
(平成 26 年法律第 50 号)の施行を踏まえ、診療報酬において、関係学会の作成する指針
に基づいて行われた場合に限り、診断に遺伝子関連検査が必須とされている指定難病への
遺伝子関連検査を保険適用としており、エビデンスに基づいて順次対象疾患を追加してい
る。
また、2022(令和 4)年 9 月に策定された「全ゲノム解析等実行計画 2022」に基づき、
がん・難病領域の全ゲノム解析等を実施している。その解析結果を利活用することによ
り、個別化医療を推進し、国民に質の高い医療を届けるとともに、がん・難病の研究・創
薬等を促進するための取組みを進めている。がん・難病等について、その克服を目指し、
引き続き全ゲノム解析等及び解析結果の利活用のための体制整備を進める。
さらに、2023(令和 5)年 6 月に議員立法により成立した「良質かつ適切なゲノム医
療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する
健康で安全な生活の確保



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法律」
(令和 5 年法律第 57 号)に基づき、ゲノム医療の研究開発及び提供に係る体制整備、
生命倫理への適切な配慮の確保並びにゲノム情報の適正な取扱い及び差別等への適切な対
応の確保等の施策に関する基本的な計画の策定に向けた検討を行っている。

第3節

感染症対策、予防接種の推進

1 国際的に脅威とされる感染症対策について

(1)新型コロナウイルス感染症*4 への対応と次の感染症危機に向けた備え
1 新型コロナウイルス感染症への対応
①新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルス感染症は、2020(令和 2)年 1 月に国内初の感染者が報告されて
から、2023(令和 5)年 5 月に 5 類感染症へと位置づけられるまでの間に、我が国で約
3,400 万人の感染者、7 万 4 千人を超える死亡者が報告されている。この間、感染症法や
検疫法等に基づく入院措置や就業制限、検疫措置等にとどまらず、新型インフルエンザ等
対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発令などの社会経済活動の制限を伴う対応もとら
れるなど、新型コロナウイルス感染症は我が国社会に様々な影響を及ぼした感染症であ
る。
政府一丸となり、感染拡大防止と社会経済活動のバランスをとりつつ、専門家等と連携
し、各般の対策を講じてきた結果、人口当たりの感染者数、死亡者数は他の G7 諸国の中
でも低い水準に抑えることができた。
2023 年 5 月 8 日に感染症法上の「5 類感染症」へ位置づけを変更し、それまでの法律
*4

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令和 6 年版

2020(令和 2)年 1 月 31 日(日本時間)、世界保健機関(WHO)は、中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連
肺炎の発生状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(Public Health Emergency of International Concern(PHEIC)
)に
該当すると発表した。

厚生労働白書