よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和6年版厚生労働白書 全体版 (392 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

図表 7-5-1

第 4 期がん対策推進基本計画(令和 5 年 3 月 28 日閣議決定)概要

第1.全体目標と分野別目標 / 第2.分野別施策と個別目標
全体目標:「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す。」
「がん予防」分野の分野別目標
「がん医療」分野の分野別目標
「がんとの共生」分野の分野別目標
がんを知り、がんを予防すること、 適切な医療を受けられる体制を充実させるこ
がんになっても安心して生活し、尊厳を持っ
がん検診による早期発見・早期治療を とで、がん生存率の向上・がん死亡率の減少・ て生きることのできる地域共生社会を実現する
促すことで、がん罹患率・がん死亡率 全てのがん患者及びその家族等の療養生活の質 ことで、全てのがん患者及びその家族等の療養
の減少を目指す
の向上を目指す
生活の質の向上を目指す

1.がん予防

(1)がんの1次予防
①生活習慣について
②感染症対策について
(2)がんの2次予防(がん検診)
①受診率向上対策について
②がん検診の精度管理等について
③科学的根拠に基づくがん検診の実
施について

2.がん医療

(1)がん医療提供体制等
①医療提供体制の均てん化・集約化について
②がんゲノム医療について
③手術療法・放射線療法・薬物療法について
④チーム医療の推進について
⑤がんのリハビリテーションについて
⑥支持療法の推進について
⑦がんと診断された時からの緩和ケアの推進
について
⑧妊孕性温存療法について
(2)希少がん及び難治性がん対策
(3)小児がん及び AYA 世代のがん対策
(4)高齢者のがん対策
(5)新規医薬品、医療機器及び医療技術の
速やかな医療実装

4.これらを支える基盤

(1)全ゲノム解析等の新たな技術を含む更なるがん研究の推進
(2)人材育成の強化
(3)がん教育及びがんに関する知識の普及啓発

健康で安全な生活の確保



7

3.がんとの共生

(1)相談支援及び情報提供
①相談支援について
②情報提供について
(2)社会連携に基づく緩和ケア等のがん対策・
患者支援
(3)がん患者等の社会的な問題への対策
(サバイバーシップ支援)
①就労支援について
②アピアランスケアについて
③がん診断後の自殺対策について
④その他の社会的な問題について
(4)ライフステージに応じた療養環境への支援
①小児・AYA 世代について
②高齢者について

(4)がん登録の利活用の推進
(5)患者・市民参画の推進
(6)デジタル化の推進

第3.がん対策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
1.関係者等の連携協力の更なる強化
2.感染症発生・まん延時や災害時等を見据えた対策
3.都道府県による計画の策定
4.国民の努力

5.必要な財政措置の実施と予算の効率化・重点化
6.目標の達成状況の把握
7.基本計画の見直し

(2)がん検診の推進

がん検診は健康増進法(平成 14 年法律第 103 号)に基づく市区町村の事業として実施

されており、厚生労働省では、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」
(2008(平成 20)年 3 月 31 日策定、2024(令和 6)年 2 月 14 日一部改正)を定め、科
学的根拠に基づくがん検診として、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん及び子宮頸がんの
検診を推進している。2024 年 2 月には、2023(令和 5)年度の「がん検診のあり方に関
する検討会」における議論を踏まえて「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための
指針」を改正し、国が推奨する子宮頸がん検診に、HPV 検査単独法を追加した。
我が国のがん検診受診率が諸外国に比べ低い状況にあることを踏まえ、受診率を 50%
以上とすることを第 1 期基本計画の個別目標とした。目標達成のため、2009(平成 21)
年より毎年 10 月を「がん検診受診率 50%達成に向けた集中キャンペーン月間」(2023 年
度以降は「がん検診受診率向上に向けた集中キャンペーン月間」
)と定め、この期間中に
「がん検診 50%推進全国大会」(2023 年度以降は「がん検診受診率向上推進全国大会」)
を開催するなど、国民一人ひとりの行動を検診受診につなげるための各種施策を展開して
おり、職域においても、「がん対策推進企業等連携事業」にてがん検診受診率の向上など
を推進している。
第 3 期基本計画においても、がん検診受診率を 2022(令和 4)年度までに 50%、精密
検査受診率の目標値を 90%とし、各自治体の検診受診率向上のための支援として、がん
検診のアクセシビリティ向上策等の実証事業において有効と認められた受診勧奨策をまと
めた「受診率向上施策ハンドブック(第 3 版)

(2023 年 3 月)を公表した。2023 年度に
は、都道府県及び市町村を対象に「受診率向上施策ハンドブック(第 3 版)」を活用し、

376

令和 6 年版

厚生労働白書