令和6年版厚生労働白書 全体版 (407 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html |
出典情報 | 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
行い、必要な情報提供を行うことで、小児に対する医薬品の適正使用の推進を目指す取組
みを行っている。
・高齢者における医薬品安全対策の推進
高齢化の進行に伴い、加齢に伴う薬物動態や薬物反応性の変化や、複数の併存疾患を治
療するための医薬品の多剤服用等によって、薬物有害事象の問題が生じやすいことから、
高齢者における薬物療法の適正化(薬物有害事象の回避、服薬アドヒアランスの改善、過
少医療の回避)を目指し、「高齢者の医薬品適正使用の指針」や「病院における高齢者の
ポリファーマシー対策の始め方と進め方」を作成する等の取組みを行っている。
・MID-NET の活用
自発報告を主体とする副作用報告制度には限界があるため、協力医療機関が保有する医
療データを集積し、薬剤疫学的手法により医薬品等の安全対策に活用するための医療情報
データベースシステム(MID-NET)を構築した。2018(平成 30)年 4 月から MIDNET の本格運用を開始し、行政、製薬企業、研究者等が利活用を行っているところであ
(5)医薬品等の安全対策施策の評価・監視(医薬品等行政評価・監視委員会)
医薬品等による悲惨な健康被害の発生等を繰り返さないためには、医薬品等の安全性確
保のために必要な対策を講ずるとともに、これらの実施状況を評価・監視する仕組みが重
要である。このような背景から「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政の
あり方検討委員会」の提言を踏まえ、医薬品等行政評価・監視委員会が 2020(令和 2)
第
年 9 月に設置され、2024(令和 6)年 3 月末までに 15 回開催された。
健康で安全な生活の確保
り、安全対策措置を検討する上で利活用結果を活用している。
この委員会は、第三者性を有する機関として、医師、薬剤師、法律家、薬害被害者な
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章
ど、様々な立場の委員で構成され、医薬品等の安全性確保や薬害の再発防止等のため、施
策の実施状況の評価・監視を行っている。また、必要に応じて、講ずべき施策について、
厚生労働大臣に意見又は勧告を行う。
2 医薬品の販売制度
医薬品は、主に医師などの処方箋に基づき調剤される医薬品である医療用医薬品と、薬
剤師等から提供された情報に基づき、需要者の選択により処方箋なしで薬局・店舗販売業
で購入することができる医薬品である要指導医薬品及び一般用医薬品に分類される。
要指導医薬品は、使用に特に注意が必要なことから、薬剤師が対面で、使用する本人に
対して必要な情報提供及び薬学的知見に基づく指導を行う必要がある。一方、一般用医薬
品については、そのリスクの大きさに応じて第 1 類医薬品、第 2 類医薬品及び第 3 類医薬
品の 3 つに分けられており、そのリスク区分に応じた情報提供等の販売ルールが整備され
た上で、インターネット等による販売(特定販売)も可能になっている。厚生労働省の
ホームページには、一般用医薬品のインターネット販売を行うサイトのリスト*25 を掲載
し、国民が安心して一般用医薬品を購入できるようにするための措置を行っているほか、
* 25 一般用医薬品の販売サイト一覧
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/hanbailist/index.html
令和 6 年版
厚生労働白書
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