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令和6年版厚生労働白書 全体版 (248 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/23/index.html
出典情報 令和6年版厚生労働白書(8/27)《厚生労働省》
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質(以下「リスクアセスメント対象物」という。
)を、新たに 234 物質追加(今後も、
国の GHS 分類において危険性・有害性が確認された全ての化学物質をリスクアセスメ
ント対象物に順次追加。




1

・リスクアセスメント対象物の製造、取扱い又は譲渡提供を行う事業場ごとに、化学物質
管理者を選任し、化学物質の管理に係る技術的事項を担当させる等の事業場における化
学物質に関する管理体制の強化

働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など

・化学物質の SDS 等による情報伝達について、通知事項である「人体に及ぼす作用」の
内容の定期的な確認・見直しや、通知事項の拡充等による化学物質の危険性・有害性に
関する情報の伝達の強化
・事業者が自ら選択して講ずるばく露防止措置により、労働者がリスクアセスメント対象
物にばく露される程度を最小限度にすることに加えて、一部物質については厚生労働大
臣が定める濃度基準以下とすることや、皮膚又は眼に障害を与える化学物質を取り扱う
際に労働者に適切な保護具を使用させること、リスクアセスメントの結果に基づき健康
診断を実施すること等の化学物質の自律的な管理体制の整備
・衛生委員会において化学物質の自律的な管理の実施状況の調査審議を行うことを義務付
ける等の化学物質の管理状況に関する労使等のモニタリングの強化
・雇入れ時等の教育について、特定の業種で一部免除が認められていた教育項目の全業種
での実施の義務づけや、職長等に対する安全衛生教育が必要となる業種に「食料品製造
業」
、「新聞業、出版業、製本業及び印刷物加工業」を追加するなど、化学物質等に係る
安全衛生教育の拡充
・化学物質管理の水準が一定以上の事業場に対する個別規制の適用除外
・作業環境測定結果が第三管理区分の事業場に対する作業環境の改善措置の強化
・作業環境管理やばく露防止対策等が適切に実施されている場合における有機溶剤、鉛、
四アルキル鉛、特定化学物質(特別管理物質等を除く。
)に関する特殊健康診断の実施
頻度の緩和

(2)石綿(アスベスト)対策の適切な実施

石綿*26 製品については、2006(平成 18)年 9 月から、輸入や国内での製造等を禁止し

ており、代替化が困難であったため製造等禁止の措置を猶予していた一部の特殊な製品に
ついても、2012(平成 24)年 3 月には代替化が完了し、製造等は全面的に禁止されてい
る。
一方で、石綿の製造等禁止前に建てられた建築物には今も多くの石綿建材が残ってお
り、こうした石綿使用建築物の解体や改修が今後ピークを迎えることとされている。
これらを踏まえ、これまで、① 2020(令和 2)年 7 月に石綿含有の有無の事前調査・
分析調査を行う者の要件化、事前調査結果の労働基準監督署への報告制度の新設等を行う
とともに、② 2022(令和 4)年 1 月には、船舶に係る事前調査者の要件を定め、船舶に
係る事前調査結果の報告を義務化し、③さらに、2023(令和 5)年 1 月には、工作物に
係る事前調査者の要件を定める等の石綿障害予防規則等の改正(2026(令和 8)年 1 月
* 26 石綿(アスベスト)は、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で、そのばく露により、主に石綿肺、肺がん、中皮腫のような健康障害
を生ずるおそれがある。

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令和 6 年版

厚生労働白書