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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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1-4 年齢区分
乳児については、前回と同様に、「出生後 6 か月未満(0~5 か月)」と「6 か月以上 1 歳未満(6~
11 か月)」の 2 つに区分することとし、特に成長に合わせてより詳細な年齢区分設定が必要と考えら
れる場合には、「出生後 6 か月未満(0~5 か月)」及び「6 か月以上 9 か月未満(6~8 か月)」、「9
か月以上 1 歳未満(9~11 か月)」の 3 つの区分とする。
また、1~17 歳を小児、18 歳以上を成人とする。高齢者については、65~74 歳、75 歳以上の 2 つ
の区分とする。

2 策定の基本的事項
2-1 指標の概要
2-1-1 エネルギーの指標
エネルギーについては、エネルギーの摂取量及び消費量のバランス(エネルギー収支バランス)の
維持を示す指標として、BMI を用いた。このため、成人における観察疫学研究において報告された総
死亡率及び身体機能障害の発生が最も低かった BMI の範囲、日本人の BMI の実態などを総合的に検
証し、目標とする BMI の範囲を提示した。なお、BMI は、健康の保持・増進、生活習慣病の発症予
防、さらには、加齢によるフレイルや身体機能障害を回避するための複数ある要素のうちの 1 つとし
て扱うことに留めるべきである。
エネルギー必要量については、無視できない個人間差が要因として多数存在するため、性・年齢区
分・身体活動レベル別に単一の値として示すのは困難である。しかしながら、エネルギー必要量の概
念は重要であること、目標とする BMI の提示が成人に限られていること、エネルギー必要量に依存
することが知られている栄養素の推定平均必要量の算出に当たってエネルギー必要量の概数が必要
となることなどから、参考資料としてエネルギー必要量の基本的事項や測定方法、推定方法を記述す
るとともに、併せて推定エネルギー必要量を参考表として示した。さらに、体重当たりの推定エネル
ギー必要量も参考表として示しているが、この値と対象者の実体重を用いて推定エネルギー必要量を
計算する場合、体重の小さなものでは過小に、体重の大きなものでは過大に推定エネルギー必要量が
算出されることに注意が必要である。
2-1-2 栄養素の指標
●推定平均必要量(estimated average requirement:EAR)
ある対象集団において測定された必要量の分布に基づき、母集団(例えば、30~49 歳の男性)にお
ける必要量の平均値の推定値を示すものとして「推定平均必要量」を定義する。つまり、当該集団に
属する 50%の者が必要量を満たす(同時に、50%の者が必要量を満たさない)と推定される摂取量と
して定義される。
推定平均必要量は、摂取不足の回避が目的だが、ここでいう「不足」とは、必ずしも単独の栄養素
の摂取量が不十分であることによる欠乏症が生じることだけを意味するものではなく、その定義は栄
養素によって異なる。最近では個々の栄養素の摂取量や生体内での当該栄養素の機能状態などを示す
生体指標(血液中や尿中で測定される物質等。バイオマーカーとも呼ばれる。)が複数使用可能とな
っており、各栄養素の摂取量の変動や生理機能に特異的な生体指標に基づいた推定平均必要量の見直
しも行った。なお、食事摂取基準において、原則として「欠乏」とは当該栄養素の体内量が必要量を
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