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「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 (54 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
出典情報 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(10/11)《厚生労働省》
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エネルギー摂取の過不足に関する食事改善の計画立案及び実施には、BMI 又は体重変化量を用い
る。BMI が目標とする範囲内に留まっている者の割合を増やすことを目的として計画を立てる。数か
月間(少なくとも 1 年以内)に 2 回以上体重を測定し、その変化を指標として用いる計画を立てる。
栄養素の摂取不足からの回避を目的とした食事改善の計画立案及び実施には、推定平均必要量又は
目安量を用いる。推定平均必要量では、推定平均必要量を下回って摂取している者の集団内における
割合をできるだけ少なくするための計画を立てる。目安量では、摂取量の中央値が目安量付近かそれ
以上であれば、その摂取量を維持する計画を立てる。摂取量の中央値が目安量を下回っている場合、
不足状態にあるかどうか判断できない。なお、大幅に下回っている場合には、エネルギーや他の栄養
素の摂取、身体計測や臨床検査の結果等を考慮した総合的な判断により、摂取量の改善の必要性を検
討する。
栄養素の過剰摂取からの回避を目的とした食事改善の計画立案及び実施には、耐容上限量を用いる。
集団内の全ての者の摂取量が耐容上限量未満になるための計画を立てる。耐容上限量を超えた摂取は
避けるべきであり、それを超えて摂取している者がいることが明らかになった場合は、この問題を解
決するために速やかに計画を修正し、実施する。
生活習慣病等の発症予防を目的とした食事改善の計画立案及び実施には、目標量を用いる。摂取量
が目標量の範囲内に入る者又は近づく者の割合を増やすことを目的とした計画を立てる。発症予防を
目的とする生活習慣病等と関連する他の栄養関連因子及び非栄養性の関連因子の存在とその程度を
明らかにし、これらを総合的に考慮した上で、対象とする栄養素の摂取量の改善の程度を判断するこ
とが勧められる。また、生活習慣病等の特徴から考え、長い年月にわたって実施可能な食事改善の計
画立案と実施が望ましい。
以上の食事摂取基準の活用の考え方の作成に当たっては、アメリカ・カナダの食事摂取基準で採用
された考え方を参照し 48,49,51)、我が国における食事摂取基準の活用事例を考慮した。集団を対象とし
た食事改善を目的として食事摂取基準を用いる場合の基本的事項を表 17 に示す。

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